ここでは、書きたい人は小説を書いて、読みたい人は読む、自由な小説広場(笑)です♪
*約束*
荒らし、なりすましはやめよう!
批判はやめよう!
書く小説は自由でいいけど、エロやグロは控えてね。
「・・・ロビンちゃんはこのままでいいの?」
俺ってバカだ。
レディが大好きなくせにこれじゃあ2人が仲直りしてしまうだろ。
「・・・・・・良くないわ。
だけど、今さら無理よ。
・・・それにきっと彼だって私のことはもう・・・嫌いになったはずよ」
そう言って泣きそうな顔でうつむく。
・・・今なら彼女のことを抱きしめることができるだろう。
好きだと言ってなにより大切にして、あいつとの喧嘩なんて忘れさせることもできるかもしれない。
・・・だけど俺はできないんだ。
好きな音楽はなんですか?
好きな食べ物はなんですか?
_君の好きな人は誰ですか?
__別にそれが僕じゃなくて良いけど。__
「ルカって好きな人出来たの?」
ある日の昼下がり、私、巡音ルカと友人の初音ミクはカフェで談笑している。
…が、
突然のミクの問い掛けに飲んでいたコーヒーを溢しそうになる。
「な、なななな!?」
「あ、図星?」
あたふたと慌てる私を見て、ミクはからかう様な口調で茶化す。
「もう社会人だもんね〜♪
恋愛も進めなきゃ。」
はぁ、と溜め息を溢すミク。
…恋愛も進めなきゃって、ミクは高校時代モテモテだったじゃないか…
そう考えながらコーヒーをかき混ぜる。
「ミクは好きな人居るの?」
「え?居ないけど。」
私が聞けば、ミクはキョトン、とした表情を浮かべた。
私に好きな人出来たの?とか聞いてきたくせに、まだあんたは出来てないの!?
といつもならツッコむが、店内だし大声を出すのは恥ずかしい。
まぁ、恋した相手がこの人な時点で恥ずかしいけど…
察しの通り、私が好きな人はミクだ。
緑色の綺麗な髪、明るくて気さくな性格、綺麗な声。
全てが私の理想で、憧れていた。
その憧れがいつしか恋に発展する。
「良いなぁ、ルカはもう恋の始まりかぁ。」
その対象があんたなの、
……とは言えないけど。
「凄く素敵な人見つけたの。」
ぎこちなく笑ってみせる。
それでもミクは純粋に良いなぁ良いなぁと羨ましそうに笑っていた。
「ルカ、もう仕事の時間!」
「え、嘘っ!」
ガタンと音を立てて立ち上がり、会計を済ませて店を後にした。
*多分続く*
「・・・・・・・・・ロビンちゃんなら大丈夫さ」
俺はできる限り笑顔で言った。
「どうして分かるのかしら?」
「・・・なんでだろうな」
それは彼女が世界中の誰よりも素敵な人だから。
「・・・ふふっ」
やっと笑ってくれた。
「・・・・・・あいつはきっと今、トレーニングしてると思うよ。
・・・行ってきな。」
「・・・・・・えぇ。
ありがとう、サンジ。」
微笑んだ彼女は何よりも綺麗だと思う。
そして彼女はあいつのもとへと向かっ
た。
きっと2人は仲直りするだろう。
微笑む彼女と顔を赤くして目をそらすあいつが頭に浮かぶ。
タバコを吸うと胸が苦しい。
きっと彼女が好きだったから。
レディだからじゃなくて彼女だから。
俺、あの時笑えてたかな。
なに、大丈夫さ。
彼女が幸せでいてくれればそれでいいから。
・・・・・・・・・なのに・・・月が霞んでタバコがしょっぱいのはなんでかな・・・
ゾロビン←サンジ小説を読んでくれた方、ありがとうございます。
これじゃあサンジがせつなすぎるので、次はサンナミ小説を書きます。
話はゾロビン←サンジと繋がっています。
ーーーーねぇ、サンジ君
もしもあたしが好きって言ったらサンジ君は信じてくれる?
信じるわけないか・・・
だって好きっていう素振り1回もしたことないし急になんだ?って感じだよね
サンジ君は女性皆に優しいもんね
・・・分かってるけど本当はその優しさが嬉しかったんだよ
・・・・・・素直になれたらいいのにな・・・
***************************
「んナミすわ〜〜〜ん!!
んロビンちゅわ〜〜〜〜ん!!!」
今日もサンジ君は何か作ってくれた。
・・・わぁ!
可愛いくて美味しそうなスイーツ!
「ありがとう、サンジ」
綺麗な笑顔でお礼を言うロビン。
「えへへ」
サンジ君が照れてる。
あたしもちゃんと言わなくちゃ!
「サンジ君ありがとう。
・・・それと飲み物も欲しいな・・・」
あ〜〜もう!
「喜んで〜〜!!」
なんで余計なこと言うかな!
普通にありがとうでいいのに。
今日のあたしも相変わらず。
でも、このままでいいのかしら?
いつかはこの気持ちを伝えたい。
「・・・相変わらずね、ナミ」
ロビンが微笑みながら聞いてきた。
「・・・はぁ・・・」
ほんともーどうしてあたしはこうなの?
「・・・・・・ねぇロビン、あたしどうしたらいい?」
恋愛に関しては鈍感なロビンだけどサンジ君への思いは相談している。
ロビンがまともな返事をくれるとは思ってないけど。
「どうしたらって・・・告白するしかないと思うわ」
え!?
>>197の続き
雷とトランプで遊ぶ。
意外に雷は顔に出るタイプだから俺の圧勝。
「また負けた…
おそさん強いですね」
俺は苦笑いしながらノートに
顔に出すぎ、と記す。
「顔に出てますか?
自分でも意外です」
基本無表情だから、そう思うのも無理は無いな、そう考えた。
「あれ、今日兄弟さん来ないんですか?」
時計を見ると2時をまわっていた。
普通ならこの時間には弟たちが来るはずだ。
モヤモヤっとした不安が溢れる。
その瞬間に激しい頭痛と喘息が襲いかかってきた。
「う”ッ…はぁっ、ゲホッ…」
雷は少しおろおろとした様子を見せたがすぐに背中を擦ってくれる。
「う…あ”ッ…」
何かを、掌に吐く。
掌には、ベットリと血が付着していた。
こ・・・告白!?
「む・・・無理無理
絶対無理!!!」
そうそう無理よねあたし。
「どうして?」
「ど、どうしてって・・・・・・・・・
じゃ、じゃあ逆にゾロとロビンはどうやって付き合ったの?」
告るのだけは無理だから話題を変えた。
「そうね・・・・・・
元々私はいつも助けてくれるゾロのことが好きだったの。
でもゾロは私に興味があったわけではないと思うわ。」
「それは嘘よ!
ゾロ、いつもロビンのこと見てたわよ!」
普通は分かる。
「 ・・・冗談はやめて」
ほんとロビンって鈍感。
頭はいいのに恋愛には鈍すぎる。
しかもゾロもだからそりゃ両思いまで時間かかるわ・・・
「いいわよね、ロビンは・・・」
「そうかしら?」
首をかしげるロビンが可愛い。
そういうのもいいわよね・・・
「だって・・・時間がかかっただけで付き合えたんだし
ぶつかったことなんてないでしょ?」
2人がぶつかるところなんて想像できない。
「あるわよ。
つい最近までゾロと喧嘩してたのよ?」
「え!?
聞いてないんだけど!!」
まさか2人が!?
大人の雰囲気を漂わせてる2人が!?
「ふふっ・・・
ごめんなさいね。
なんかもう・・・ショックすぎて頭が真っ白でナミに言う気にもなれなかったわ」
・・・2人って意外とピュアなのかも。
「ロビンも大変なのね・・・」
「お互い様ね・・・」
でもやっぱり両思いになれたんだからいいなと思ってしまう。
「・・・・・・それでナミはいつ告白するの?」
ギクゥッ
思い出してしまったか・・・
ど、どうしよう・・・
「えっと・・・
あの・・・・・・・
あたし・・・・・・・・・
む、無理ーーーーーーー!!!」
「あらあら・・・」
ナミって若くていいわね。
すると、
「・・・・・・おい。」
私の大好きな声が聞こえた。
「ゾロ・・・」
口元が勝手に緩む。
「聞こえてたかしら?」
ちょっと騒ぎすぎたわね・・・
「いや・・・ちょっと話したいと思って。」
「・・・うれしい」
そのまま私達はしばらく話していた。
無理無理無理無理無理無理
そう、無理!!!
思いを伝えないのは苦しいけどフラれるほうが苦しいしね!!
「ナミさん!!
どうかしましたか!?」
げーーー!!
好きだけど今一番会いたくないのに!!
はぁ・・・はぁ・・・
走ってきて乱れた呼吸を落ち着かせる。
「な、なんでもないわよ。」
なんでもなくない。
ていうかありすぎるけど。
「はい、お肌にいい飲み物です。」
サンジ君が素敵な笑顔で飲み物をくれる。
こういうのを見るたびにやっぱ好きだなと思ってしまう。
だから今度はちゃんと言うんだ。
「ありがとう、サンジ君。」
ロビンみたいに言えた!
「・・・!
いえいえ。」
サンジ君も照れてるみたいで良かった・・・
***************************
「ロビ〜〜〜〜〜〜ン!!
言えたよ!!」
思いっきりロビンに抱きつく。
「良かったわね。」
あたしと同じくらい嬉しそうにしてくれてる。
やっぱ気持ちを伝えるのは大切なのね。
そう、大切。
「・・・・・・・・・ねぇ、ロビン・・・・・・・・・・・・あたし、サンジ君に告白する!!」
「え!?」
驚くのも無理はないわ。
だってさっきまで散々、無理無理言ってたもの。
「あたしこのままなんていやなの!!
素直になってちゃんと言うわ!!」
ロビンは驚いてたようだけど、いつもの綺麗で優しい笑顔になった。
「応援してるわ。」
「ありがとう、ロビン。」
・・・・・・とは言ったものの!
なんて言えばいいの!?
勢いでサンジ君のところに向かうけど大丈夫かな・・・
う〜ん
普通にサンジ君のことが好き、かな。
ていうかすんごい恥ずかしいんだけど!!
あぁ〜〜〜〜〜!!
もう!!
なんでこうなったんだっけ?
・・・・・・あ、あたしのせいだ・・・
はぁ〜〜〜
恐る恐るキッチンを覗いてみる。
「い、いた・・・」
心臓の音がヤバイ。
でも逃げるのだけはイヤ!
「・・・・・・・サ、サンジ君・・・」
声が震えてるのが自分でも分かる。
>>201の続き ミクside
_好きな映画は何ですか?
_好きな言葉は何ですか?
…今、会いたい人は誰ですか…?
__きっとそれは、僕じゃないんだろうけど。__
私達はクリプトン事務所に所属している新人アイドル。
今日は歌番組の収録!
「ここの振りどうだったかなぁ?」
「ここはターンして、ステップを踏むんだよ。
こうやって」
そう言ってターンするルカはとても綺麗。
この振り、私が大好きなところなんだ。
綺麗でかわいい感じで大好き。
それをルカがやったら凄く綺麗で惹かれるの。
綺麗でおしとやかで近寄りがたそうな雰囲気だけど、話すと気さくで可愛い人。
つまりは私はルカが恋愛で好き。
世に言うレズっていうやつ…
それでも好きになっちゃったんだから仕方ない。
「ありがとう!流石ルカ♪」
にこっと微笑んでみせる。
きっとこの恋は実らず終わるだろうな。
ルカは私と友達としか思ってないし、
さっきのカフェで『とても素敵な人が居る』とも言ってた。
その人が誰なのかは…分からないけど、きっとレン君やカイト先輩みたいなカッコいい男の人かもしれない。
ワールドエンドダンスホールの衣装に着替えながらモンモンと考える。
「ミク、行こう。」
ぱしっと手を掴まれ、言われるがままに進む。
ルカの手、温かいなぁ…
って、何考えてるんだ私!
と脳内で叫んでるのを表に出さないように、ステージに立った。
【次回最終回にしたい】
213の続き
「・・・・・・あたし、ね・・・・・・サンジ君のことが・・・・・・・////す、す・・・」
言え!!
あたし!!
サンジ君の顔を見れずにうつむく。
「・・・・・・・・・なんでもない」
はぁ・・・
あたしって意気地無し・・・
「・・・・・・そうですか・・・
ナミさんから愛の告白をされるかと期待してしまいました。」
「え・・・」
期待してたってことはサンジ君もあたしのことが好きってことなの?
「違う!!
なんでもなくないわ!!!」
心臓がおかしくなりそう。
でも・・・言わなきゃ!!
「信じられないと思うけど・・・////
・・・あたしサンジ君のことが好きなの!!!」
>>207の続き
「これ…血、ですか…?」
雷は驚いたようにいつもは半分閉じている目を見開く。
カタカタと体が震える。
やっぱり俺、近い内に死ぬのかな…
「おそさん、僕と出掛けませんか?」
「…?」
珍しく向こうから誘ってきたので首を傾げる。
「行きますか?」
慌てて頷く。
久々の外出だ!
その後雷は車イスを引きずりながら色々手続きをして外に出してくれた。
「今日は涼しくて気持ちいい天気ですね」
「…ん」
こくん、と頷く。
紙とペンを持ってくるのを忘れたのでこれくらいでしか
コミュニケーションが取れない。
「こっち行きます?」
こくん。
「綺麗ですね。」
こくん。
もっとマシな反応は無いのかと自分でも呆れるくらい
塩対応だ。
喋れないから仕方ないんだけどぉ…
「そうだ、本屋寄りません?」
「ん。」
何を買うのかと思いながら素直に従う。
「はい、これあげます。」
会計も済み、雷が持ってきたのは手話の本。
これで紙やペンが無くても話せるっていうことか。
その本を受け取って、パラパラとページを捲って『ありがとう』の表し方を探す。
あった…
本に書かれていることを見よう見まねで実行する。
「…!」
雷も手話を覚えているのか、何かを手話で伝え出す。
『どういたしまして。』
そうやると、やはり少し恥ずかしいのかプッと笑う。
うらさかがじゃれあうだけの小説(BL多分ない)
「よし、今日の収録終わった〜、っと。
ありがとうございましたー!」
歌ってみたの収録も終わり、コラボしてくれた天月にお礼を言う。
「こっちこそありがとね坂田ー!
あ、今度やりたい放題ツアーやるんだ〜、」
来てね、?みたいなオーラを放ちながら笑う。
…外道め。
「はいはい、時間空いたら行くよー」
適当に受け流して今日のところは帰ってもらった。
「んじゃお疲れ〜」
「んー、お疲れ〜。」
ばいばい、と手を振ってくるので振り返してやった。
「っふー、やぁっとあまちゅも帰って気楽だぞ〜!」
モフッ、とクッションやぬいぐるみが無造作に置かれたソファーにダイブする。
もふもふした感触が気持ちいい。
「暇ぁ〜…
……そだ!」
良いこと考えたぁ〜、と呟きながら
うらさんにもらったやまだぬきパペットを探す。
「あった!」
やまだぬきパペットを見つけると左手に装着してうらさんにテレビ電話を掛ける。
「もしもしうらた〜?」
超裏声でパペットを動かしながら言うと飲み物が溢れる音がした。
『ブフォッッ』
「あ、ウケた?」
『不意打ちとか効くからマジで…』
うらさんは未だツボっているのか時々笑い声を漏らしながら話を聞いてくれる。
しばらく話込んでから思い出したように本題を提示する。
「ここで本題、俺は今超絶暇です。」
『うんうん……ん?』
困惑しているうらさんは無視して話を続ける。
「だから今から俺の相手をしてもらいまーす!」
『…はぁ、』
【気力ゥ……(@益@)】
>>217の続きsideうらた
「んなわけで
今からうらさん家行くから用意しといてね?」
『え〜…めんどくさ…』
「良いから良いから!
んじゃー今からでるかんね!」
『はっ!?てめ、ざけん…』
ブツッ
切りやがった…
絶対来るよなぁ…
「めんどいけど…
このまま来てもらうのはアレかな…」
机の上には台本やペンが無造作に転がっている。
先程まで今回の役の練習をしていたのだ。
適当に台本や書類をまとめ、クリアファイルに入れたり本棚に
戻したりして片付けていく。
「ふぅっ、きれいになったかな?」
そう呟いて辺りを見回す。
うん、完璧。
そう思ったときインターホンが鳴った。
坂田が来たみたいだ。
「おっじゃましまーすっ!
お菓子とか持って来たでうらさんっ!」
俺が出迎える前に勝手に上がってくる坂田。
「お前、出迎える前に上がってくんなよ…」
「でもうらさん嬉しそう〜」
「うっさいバーカ。
ゲームする?」
「やるー!」
成人した大人でも、この可愛さを見るとあぁ、末っ子だなぁと思う。
…身長差は気になるけど。
「うらさん今何の役してるの〜?」
「んとね、五反田ココロの役。」
マリオカートをしながら答えてやる。
坂田はへぇーっ、と言いながらトゲ甲羅を投げつけてくる。
「あ”ーっ!ナチュラルに青亀投げんなよ!」
おかげで4位まで下がった。
くそ、見てろ…
「くらえっ」
「甘いな!そうはいかん!」
「何っ!」
赤甲羅を投げつけても緑で防御される。
運強すぎだろ…
そう思いながらスピードで坂田を追い抜く。
「うらさん速っ!!」
「格が違うんだよバーカw」
うぬぬ、と唸る坂田は無視してポテチを一つ食べた。
ちらりと坂田を見ると少しうつらうつらとしている。
「何や、眠いんなら無理して遊ばなくても…」
「…や、うらさんと遊ぶ。」
「途中で寝られても困るし寝ろ。」
半強制的に毛布を掛けて眠らせてやる。
最後まで駄々こねてたけど結局ぐっすり眠った。
俺は正面に座って坂田の頬を撫でる。
「おやすみ坂田」
*fin*
短編、歌い手(浦島坂田船)
【うらたんを泣かせて、
天然な志麻くんが書きたかっただけの小説
(無駄に長い)】
sideうらた
「うっ…ヒクッ…」
電気を全て消し、布団を被って踞って泣く。
別に、悲しいことがあった訳でも、
腹が立った訳でもない。
けど、何となく、今泣きたかった。
しゃくりあげて、汚い嗚咽を吐き出しながらぼろぼろと涙を溢す。
…明日の仕事で、声枯れてたらどうしよう…
そんな不安も頭をよぎった。
ひたすら泣いていると、ブブッ、とスマホが音を鳴らして
震える。
何やこんなときに…と思いながら画面を開くと、
みんなからたくさんメッセージが送られてきていた。
内容は、2つほど風邪引いた?とか心配のメッセージだったけど、
その他は全部今日約束してた打ち合わせのことだった。
…確か、始まるのって3時だったよな…?
そう思ってバッと時計をみる。
2:50。絶対間に合わない…
ここまで目元腫らすまで泣いて、打ち合わせに遅れるなんて…
「最悪だ…」
そう呟いてベッドに倒れ込む。
『うらさんはー?』
『寝とるの?』
『既読無視酷い(´;ω;`)』
そんなメッセージがポンポンと出てきた。
「あーもー…」
自分が悪いのは分かっているがついチッ、と舌打ちをしてしまう。
少しむしゃくしゃしながら
『ごめん、今日遅れる!』
と、いつも通りを装ってメッセージを送った。
そのメッセージにはすぐに既読が付き、ポンポンとまたさっきのように
メッセージが送られてくる。
『何かあったのー?』
『電車遅延か?ww』
『舞っとるよー!』
坂田が誤字ってるのは置いといて…
さっさと支度しないと、迷惑を掛けてしまう。
でも…その前に…
俺は階段をかけ降りて洗面台の鏡を見た。
瞼は腫れ、目も赤くなり、涙の跡が残っていた。
「ひっでぇ顔。」
自分で自分を嘲笑ってやる。
そんなので顔が治る訳でもないけど。
とりあえず目元を少し冷やして、
顔を洗うとまだマシになった。
「うん、さっきよりはマシやな。
よっし、行こっと!」
どうせ遅れたお詫びに何か奢れ!とか言われそうだし、
財布、スマホなど必要な物を小さいカバンに詰め込んで鍵を掛けて家から飛び出した。
。*。*。*。*。*。
「おっせーようらさん!心配したやんかぁー!」
集合場所に着くなり坂田が抱きついてくる。
俺ははいはい、と言いながら撫でてやった。
そんな様子をしませんがにやにやと見てきた。
その顔がすごく腹が立つ。
「よーっし!うらたん遅れたし飲み物おごってーや!」
「言うと思った…」
一回溜め息を付き、良いよ、と言えば年下組はよっしゃー!とはしゃぐ。
志麻くんだけ俺の顔をジーッと見ていた。
「…?何?志麻くん。」
もしやさっきまで泣いてたのばれたか…?
やっぱりただの応急処置だけじゃ駄目か、と
思いながらも誤魔化すように笑う。
「えー?いや、何か目赤いな〜って。」
勘が鋭い!
少しパニックになりながらも声優業で鍛えた演技力を使って誤魔化す。
「えー?なんやろ。
花粉症かなー。
目薬さしときゃよかったかなー。」
「泣いてたんやろ?
そんな無理せんで良いって。」
志麻くんは歩きながらサラッとそんな事を言う。
やっぱり志麻くんには敵わない。
「ちぇー、ばれた。
何で分かったん?」
「演技してるときの声になってるし、
うらたん花粉アレルギー無いし、
花粉症だけじゃ返信遅れない。
あと、今花粉飛ぶ時期じゃない。」
「うぐっ…鋭い…」
「泣くときもさ、俺のとこで泣いて良いよ?」
「…へ?」
志麻くんのいきなりの発言に間抜けな声を出してしまう。
数秒うつむいている内に、だんだん顔に熱が溜まっていくのが分かった。
「は、はぁっ!?
おまっ、何言って…ん…だ、ょ……」
だんだん声が小さくなっていく。
ぷしゅーーっ、と漫画みたいに湯気が出そうだ。
それくらい熱くなっていた。
一方の志麻くんは、キョトン、とした顔でこちらを見ている。
…天然が!
【学園パロ】
浦島坂田船、AffterTheRain、天月、伊東歌詞太郎が出てきます*
sideうらた
「うらさ〜んっ!」
いつもの元気いっぱいの坂田の声が廊下に響く。
周りを歩いていた生徒たちは驚いて俺を凝視。
うぅ、慣れない…。
「坂田、せめて二人の時にでかい声で呼べよ…」
「えっへへ、ごめんねうらさん!
あのさ、これ入ろ?」
反省感0にそう言って出したのは軽音部のチラシ。
まだ部活に入っていない俺にはちょっと魅力的なものだ。
「面白そうやろ?
僕こう見えてギター弾けるんやで!」
ふふん、と自慢気に胸を張る坂田。
はいはい、と適当に流しながらチラシを見つめる。
ライブをしたり、結構本格的で部活というより、バンドみたいだ。
…メンバーが書いてある。
部長は、3年の志麻先輩、副部長は同じく3年のセンラ先輩…
あれ?これで終わり?
何度見返しても総部員は二名。
壊滅状態だ。
「まじか…」
「よーっし、そうと決まれば部室に特急や〜!」
坂田は何も考えず突っ走っていく。
ぶつかった先生に怒られていた。
やっぱりアホだな、あいつ。
*。*。*。
「着いた〜!」
坂田はそう言うなりコンコンッと部室の扉を叩く。
「はい何でしょう〜?」
数秒して出てきたのは派手な金髪をした柔らかな印象の青年。
背が自分よりかなり高いので見上げるような感じになる。
「俺ら二人入部希望です!」
「…です」
金髪の青年は目を丸くしていた、が、部室に戻るともう一人の部員を呼んだ。
「入部希望!?まじで!?」
出てきたもう一人の部員は、紫色の髪とホクロが印象的な同じくらいの
身長の先輩だ。
「はい!僕は坂田です!ギターが弾けます!」
「俺はうらたです、キーボードなら弾けます」
紫色の先輩は俺らを凝視した。
そして満面の笑みで言った。
「合格〜!入っていいよ!」
金髪の先輩も微笑んでいる。
「合格おめでと、ようこそ軽音部へ。
僕はセンラです。
ドラムやってるよ。副部長やよ。」
「俺は志麻。
ベースをやってる。
この身長でも部長で先輩だからな!よろしく。」
「よろしくお願いします!」
俺と坂田は先輩二人に頭を下げた。
「いや〜、足りない楽器が一気に揃うなんて思ってなかったよ〜」
「ほんとほんと。
この部活、明日までに集まらんかったら廃部やったもんなぁ。」
「来てくれて良かったよ〜、ありがとう坂田、うらた!」
【学パロ】
第2話
「あのー…何でこんなに部員が少ないんですか?」
ちょっとした興味で聞いてみた。
志麻先輩は眉を寄せる。
「前の部長が卒業しちゃって、そのショックでさ。」
「部長…?」
卒業で部員に衝撃を与えるほどの才能を持っていたのか?
それとも、部員は全員女子でとんでもないイケメンだったとか?
「伊東歌詞太郎って名前で、俺らは歌詞先輩とか呼んで慕ってたんだよ。
その時は活気もあって最高に楽しい部活だった。
でも、卒業して部員たちがショックを受けてね。」
思い返せば少し辛いのかはぁ、とため息を漏らす志麻先輩。
センラ先輩もため息をついた。
「それで廃部寸前まで減ったんやよ。
参ったもんや…」
「そんな大変なんですね…
よっし!俺がこの部活盛り上げます!」
「坂田ぁ!?」
何を言い出すかと思えば…
確かにギターのソロとかはカッコいいかもだけど…。
「ほんま?助かるわぁ、さかたんのお陰で部員もちょっとは増えそうやね。」
志麻先輩は後付けするようにちょっとは、ね。と繰り返した。
「んじゃー、堅苦しさなしに敬語外してあだ名で呼び合お?
そしたら楽しいかも!」
「坂田にしてはいいんじゃねぇの?」
これには俺も賛成だ。
二人にぴったりのあだ名を思い付いたところだったのだ。
「志麻先輩はまーしぃ、センラ先輩はセンラマン!
どや?えぇやろ〜?」
坂田はわくわくと感想を求めてくる。
二人は何となくしっくりきたのか
良いじゃん良いじゃんと喜んでくれていた。
「えぇね、まーしぃとセンラマン!
おもろいなぁ坂田は〜♪」
センラは坂田の髪をぐしゃぐしゃにするように撫でた。
坂田は嫌がってたけど何か嬉しそうだ。
羨ましい…
「よーし、二人の楽器買いに行こかっ!」
まーしぃが背伸びしながら軽いノリで言う。
「楽器は俺らの小遣いじゃ買えないっすよ?
俺今1500円しか持ってない〜…」
「おーけーおーけー足りる足りる♪」
1500円で買える楽器屋!?
んなもんあんのかよ!?
「この学校の卒業生がやってるんだよね〜」
「そうそう。
二人の同年代の子も居るし。」
俺も坂田も頭に?を浮かべながら取り敢えず付いていくことにした。
*。*。*。
「着いたで〜」
言われるがまま着いたのは普通の楽器店。
こんなところで本当に俺の小遣いで買える楽器があるのか?
「こんちわ〜」
「あっ、いらっしゃい志麻くん〜久しぶり〜!」
店内に入ると、店内BGMのジャズと共に、元気な明るい声が聞こえた。
「久しぶりっす、歌詞先輩」
「やだなぁ〜、もう卒業したんだしさ、
先輩呼びは良いよ。
…その赤髪と茶髪の子は?」
歌詞先輩?
あの卒業したせいで部員がショックを受けたという伝説(?)を作ったあの…?
「いらっしゃいませ〜」
店のカウンターの奥からもう一人の少年が出てきた。
茶色い髪とぱっちりした目が印象的だ。
坂田はあの少年の声にぴくっと反応した。
「天ちゅ?
天ちゅだよね?俺!坂田!さかたんだよぉ!覚えてる?」
天ちゅと呼ばれた少年は首をこてん、と傾げる。
そして考えポーズで数秒硬直。
ピンっと思い付いたように顔をあげればパァッと効果音が付きそうなくらいの笑顔を見せた。
「小学、中学で同じだったさかたん!久しぶりいぃ!」
「思い出すの遅いー!けど久しぶりー!」
ひしっと感動の(?)再会に喜びながら抱き合う二人。
何か…
羨ましいなぁ……
前の小説はお蔵入りして、新しいのを出します。
223:百鬼夜行@坂田家◆SCMqAQnLxM 僕が…ゲーム病? ッヘーイ(煽り):2017/11/14(火) 18:45 ID:GGw
>>214の続き
sideルカ
…手、繋いじゃった。
ミクの手、少し冷たい…
緊張してるのかな?
それでも何でもない振りをした。
「続いては今大人気の新人アイドル、M*Rのお二人です!どうぞ!」
MCのMAYUちゃんが言い終わると同時にステージに上がる。
ミクと背中合わせに立ち、イントロを待った。
ワールズエンドダンスホールのイントロが流れ出した。
その曲に合わせてクルッとターンしたり、
ステップを踏んだり。
ミクがマイクに口を近付けて綺麗な透き通った声で歌い出す。
その声に合わせるように私も歌った。
「♪ホップステップで踊ろうか、世界の、隅っこで1、2!」
サビに入ると会場は一層盛り上がった。
そして曲も終わり、会場に集まってくれたファンのみんなに
手を振ったり、礼をしたり。
最後まで手を振りながら楽屋に戻っていった。
「ルカ、お疲れ様〜!」
「ミクも、お疲れ様。
ミス無かったじゃん、よかった〜♪」
茶化すように撫でてやる。
…今は楽屋に二人きり。
マネージャーさんも居ないことを充分に確認する。
「…あのっ、ミク、大事な話があって…」
いざ告白となると恥ずかしいものだ。
顔に熱が溜まっていく。
次の言葉が喉の奥からなかなか出てこない。
「わ、私っ…ミクのことがっ…」
sideミク
突然ルカが真剣な顔になる。
もしかして、アイドル活動のことかな…
それとも、告白…?
告白、という言葉が頭をよぎった瞬間、顔が赤くなったような気がした。
sideルカ
ミクの顔が赤くなってる…。
これはチャンス?
「私っ、ミクのことが会ったときから好きでした!
そっ、その…付き合ってくださいっ!」
お願いと、今の顔を見せたくないので頭を下げた。
ミクは驚いたような、嬉しそうな、
曖昧な表情を浮かべている。
「…私も、ルカのこと…
…す、好き…です。
こんな私で良ければ、お願いしますっ…」
ミクはたどたどしくも言葉を紡ぐ。
…つまり、これは喜んでも良いのだろうか?
「そ、それ本当…?」
「っ、当たり前だよっ」
嬉しさで涙が溢れた。
何とか声を出す。
「よろしくお願いしますっ…」
【学パロ】 第3話
side志麻
「その赤髪と茶髪の子は?」
「この二人はうらたと坂田。
新入部員です。」
歌詞先輩に聞かれ、すらすらと答えていく。
一方の坂田は天月とじゃれていた。
もう打ち解けたのか?
さすがムードメーカーだ。
…向こうでうらたがいじけてる。
本当に仲良いよな、あの二人。
「天月くんと同い年かぁ、天月くん嬉しそうだねぇ、
幼馴染みみたい。」
「僕とさかたんは幼馴染みですよ店長!」
まさかの、だ。
そりゃあそこまで仲が良いわけだ。
…あ、ただの雑談会になってる。
「歌詞先輩、ギターとキーボード、あの二人にピッタリなやついっちょお願いしまっす!」
「了解!」
そう言うと先輩はカウンターの奥へ入っていった。
…センラがぶつぶつ言ってる。
ドラムのスティックを選んでいるようだ。
「何か違うんやよねぇ…
もう少し固くて握りやすいの〜…」
相変わらず、ドラム愛は冷めていないようだ。
センラは入部当時からドラムと相性が良かった。
もしかしたら、吹奏楽部などでパーカッションをしていたのかな?
中学はバラバラだったからわからない。
「まーしぃ、このスティックめちゃめちゃえぇやつなんやけど…」
そう言ってセンラが取り出したのは薔薇の木のスティック。
流石にこれを値引いてもらうのは気が引ける。
「これでマイドラム叩きたいなぁ、
これで演奏したらえぇライブになりそうやわぁ〜…」
「…はぁ、良いよ。」
やっぱりビシッと叱れない…
いや、スティックを選ぶのは自由だけど
薔薇の木ってめちゃくちゃ高いよ!?
流石に値引いてもらえないだろうし!
そうモンモン考えているうちにギターとキーボードの用意が出来たようだ。
「うらたー、坂田ー、用意出来たってよ!」
二人はとててっ、とカウンターに向かった。
side坂田
まーしぃに呼ばれ、早速歌詞先輩?の元へ向かう。
カウンターの上には綺麗な赤のギターと、緑のキーボードが並んでいる。
「かっけえぇ!」
目をきらきらっと輝かせる。
赤は俺の一番好きな色だ。
「どーよ?カッコいいだろ?」
「先輩すげぇぇ!」
「何で俺らの好きな色分かるんですか?」
「勘!」
「かっけぇぇ!」
ひたすらカッコいい。
ギターも、キーボードも、先輩も。
…?勘ってカッコいいのか?
「そー言えば、天ちゅは軽音部入らないの?」
「僕は今歌詞君に習ってるんだ〜!
良かったら坂田たちも遊びに来てね♪」
天ちゅは楽しそうに答えた。
歌詞先輩との練習、そんなに楽しいのか〜!
行ってみよ。
ワンプリ小説
「にのとドレシ組とドレッシングパフェ 夢語り編」
「シオン先輩達!?にのはデッカイ夢を思い出したッスーー!」
にのがドレッシングパフェとドレシ組の皆に豪語して
「おーー!にのも遂にデケェ夢を」
「良かったなー!にの」
ウソップとチョッパーは。にのの言葉に感心して
「ふぅ〜ん、良かったねじゃん!」
「ドロシーッ・・・」
棒読みで感心の無いドロシーにレオナは冷や汗をかいて。
「あはは・・・」
「(心の声)前ににのは、シオン先輩やゾロ先輩に、シオン先輩の様な人になる夢を言ったっす!でも二人から」
(回想)
「そんな小さな夢で良いのか?」
「憧れの人の様になる夢 か。おめぇはそんなしょうもねぇ夢なのか? お前がどんな夢を持とうが勝手だけどよ。本当にお前はそれで良いのか?お前自身が歩む夢は何処にある?」
(回想終了)
「(心の声)二人の言葉を受け入れ、にのはかつて持っていたデカイ夢をバックから取り戻すと決めたッス!」
にのは心の中で呟き。
「ふん!お前もそれで成長できる夢を見つけたんなら。それで良いだろ!で、その夢ってのは何だ?」
「私も即聞こう!」
酒を飲みながらゾロ、大福を食べながらシオン二人はにのに問いて
「はいッス!ゾロ先輩!シオン先輩!にのは困った人を助けるアイドルになるッス!それで、にのはゆいとチームを組む事にしたッス!」
「おお!それは良かったなにの」
「頑張れよ!にの。俺達ドレシ組は、お前の事応援してるぜ」
お好み焼きを頬張りながら、にのを応援するウソップとチョッパー
「ああ、ボクも先輩として応援してやるよ!」
「頑張ってね!にの」
上から目線っぽい感じでありながら、心の中では応援しているドロシー、にこっと笑顔で応援するレオナ
「ウソップ先輩にチョッパー先輩も、ドロシー先輩もレオナ先輩もあたした!」
元気よくニッとお礼を言って
「愚行移山!その夢を目指して一直線だ!にの」
「影ながら応援してるぜ!」
「はい!ありがとうッス!」
にのは嬉しそうに。頑張れにの!
終わり
「竹取物語」
プロローグ
竹取物語とは今から約千百年前の平安時代に書かれ、現代に至るまで長く読み継がれてきた日本で最も古いと言われている物語です。
当時の人々の姿や思いを想像し竹取物語の世界を楽しみましょう。
1
今は昔、竹取の翁といふ者ありけり。
野山に混じりて竹を取りつつ、よろづのことにつかひけり。
名をば、さぬきの造となむいひける。
その竹の中に、元ひかる竹なん一筋ありける。
あやしがりて、寄りて見るに、筒の中光たり。
それを見れば、三寸ばかりなる人、いとうつくしゅうていたり。
翁は、「きっと自分の子になる方だ。」と喜んで、手の中に入れて家に帰り、あまりに小さいので籠に入れ、媼とともに育てた。
さて、ふたりがこの子を育て始めてから、翁は、黄金の入った竹を度々見つけるようになり、たちまち豊かになった。
この子はすくすくと成長し三月ばかりで一人前の娘になった。
輝くばかりの美しさで、家の中は光に満ち、翁は、この子を見ると、気分が悪く苦しいことも吹き飛んでしまうのだった。やがてかぐや姫と名付けられる。
【学パロ】 第4話
sideうらた
楽器を買った翌日の朝。
いつも通り学校へ行く支度を怠いと感じながら済ませて、挨拶をして家から出る。
不意にヒュッ、と冷たい風が茶色の髪を揺らした。
今日はいつもより寒い…
そう思いながらついたため息は白く、少し宙を舞ったあとふわりと空中に消えた。
坂田を待っているのさえ怠い。
さっさと行ってしまおう、そう思って踵を返した瞬間ものすごい足音が聞こえる。
この慌ただしさは…坂田か。
「待ってよぉうらさんー!」
「おせぇよバカ。」
「第一声がそれ!?」
あ、坂田が三文字熟語使ってる。
明日は雹かな。
「んじゃ行こかー!」
「はいはい」
ほんと坂田は不思議な奴だ。
さっきまで怠かったのに、怠さが無くなった…ような気がする。
初めて会ったときもこんな感じだったっけ…。
瞑想に耽っていると坂田に呼び戻された。
「うらさん?大丈夫?」
「おう、ちょっと考え事。」
「ライブ楽しみやね!」
坂田は眩しいほどにキラキラとした屈託のない笑顔を見せた。
そうか、もうすぐライブだ。
俺も、密かに楽しみにしているんだ。
「ん、そーだな。
…ミスんなよ〜?」
「うぐっ、うらさんこそ〜」
俺はミスりません〜、なんて茶化す様に言えば悔しそうにうぅ〜…とうめく坂田は本当に子供っぽい。
天月とじゃれてたときも小学生か、と思うくらい子供っぽかった。
………身長差が大きいとか気にすんな。
談笑しているうちに学校に着き、教室へ上がっていく。
と、靴箱で靴を履き替えているとき一年らしき白髪の少年と、
俺や坂田と同い年のそらるさんが立っていた。
「うぉっ、びびった。
そらるさんおはよ。
…そっちの子は?」
「入部希望」
俺の質問には答えず眠そうな声でそう答えるそらるさん。
そらるさんが軽音部…?
全く想像がつかない。
そう考えていると坂田が話に割り込んできた。
「入部?センラマンもまーしぃも喜ぶね!」
またさっきのように屈託のない明るい笑顔を見せた。
「こいつも。」
そう言って指差したのは白髪の少年。
どこかで見たことあるような…?
「まふまふです!
本名じゃないけど…
よくそう呼ばれてるのでそう呼んでくださいね!」
まふまふと名乗った少年もまた坂田のような人懐っこい可愛い笑顔を見せる。
俺もこの二人のように笑えればな、なんて思った。
「へぇ、入部希望が二人も?
嬉しいねー♪」
「僕らが卒業しても平気やね。」
放課後、部室で3年二人に紹介すると嬉しそうにセンラマンは少しばかり悲しそうに言った。
そうか、卒業か…
この二人がこの高校から出るのはやっぱり寂しい、かな。
>>228
脱字
まーしぃは嬉しそうに、センラは少しばかり悲しそうに言った
いじめ小説
〜涙の選択肢〜
プロローグ
私は自分の選択肢を間違えたことはないと思ってる。
でもあの時の私の選択はクラスのみんなを敵に回すことになる。
第1話「花夢中学校入学式前日」
私は高田優美♪
明日から新中学一年生になる!
「楽しみだな〜」
そんな事を思っていると「ピロン」
スマホのLINEの着信音が鳴る。
そしてLINEを開くと親友の花奈から1件。
★花奈★
「あした入学式楽しみだねー!」2:25
「そーだね!制服も可愛いしめっちゃ楽しみー!」2:27(既読)
「ねー!明日さあそこのファミマで待ち合わせない?」2:28
「りょーかい★」2:30(既読)
こうして花奈とのLINEを終えると私は中学校の制服を見つめた。
ちなみに花夢中学校とはお嬢様学校でみんな頭がいいと有名な所で誰もが憧れる学校なのだ。
その学校に私が入りたいと言うと両親はすんなりOKしてくれた。
でもそんな学校でも私は心配事があった。
それは「いじめ」
テレビなどでよく女子高でいじめがあると聞くのでちょっと不安なのだ。
でも平気だよね、親友もいるし!
何よりあんな有名な学校にイジメなんてあるわけないもんね。
私はそう信じた。
ワンプリ小説
「らぁらのプリズムバースデー!?」
「ゴムゴムのーーーー・・・プリズムブレス」
Kフォース状態のルフィが、ゴムゴムの風船で空気を吸い込み膨らんで、そしてラブリーの光の粒を混ぜたブレスを吹いて、
夜空に広がせて、happybirthday Laala というメッセージになり
「わぁぁ・・・キレイ!ありがとうルフィ」
夜空のメッセージを見て、目をキラキラさせて、ルフィにお礼を言い
「にっしっし!まぁな。これ、誕生日ケーキだ!」
サンジから贈って貰った誕生日ケーキ!飾りはルフィがやった。
「うわぁぁ!美味しそう!それじゃあ。 ふぅぅぅぅ」
らぁらはケーキを見て、そしてふぅぅと息を吹いてろうそくの火を消して
「いただきます。・・・・美味しい」
らぁらはケーキを口に運び、とびっきりの笑顔ど美味しいと好評して。
「そうか。俺も食いてえなぁ」
「うん!ルフィも食べよう」
ケーキを一切れのせた皿を、ルフィに渡して。
「おー、ありがとうらぁら」
ルフィはケーキを貰い、一口でバクッと食べて
「うっめぇぇぇ!」
ニコニコッと喜んで食べて
「うん!良かった。」
「これ、誕生日プレゼントだ!」
プレゼントにリボンとダウンコートを渡して
「うわぁぁ!ありがとう。大事にするね。」
らぁらは嬉しそうに受け取り、空の光はたくさん広がり、キラキラになった。
「本当にキレイ・・・・。本当にありがとう!ルフィ」
「なーんて事ねぇよ」
二人は楽しい誕生日を過ごした。星空の下で
終わり
【学パロ】
第5話 side坂田
今日は二人の新しい部員が来た!
まふと、そらるさん。
そらるさんは同い年だけど、大人っぽいからついさん付けで呼んでしまう。
それと、驚くことにまふは大抵の楽器は扱えるらしい!!
ギター、ベース、ドラム、キーボード…
歌だって上手いと評判だ。
作詞作曲もフレーズが浮かべば、ぱぱっとできちゃう天才!
うらやましい!
「まふ〜、入部してすぐで悪いんだけど、作詞作曲お願いできる…?」
「はい!大丈夫です!」
部長からの依頼とか初めて見た…!!
それくらい才能があるってことだよな~…いいな~…
そんなことを考えながらまふを眺めていると後ろから頭を小突かれる。
「さーかた、何ボーッとしてんだよ。
チューニングしてる途中だろ?」
「わーりぃうらさん!
ちょっと考え事~」
そうやって誤魔化せばうらさんはお前も考え事すんのな、と驚いた顔をする。
どんだけアホだと思ってんだ〜!
と、さっきの仕返しに小突いてやった。
「そこ遊んどらんとちゃんとやりぃよ…」
センラはそんな俺らを苦笑しながら見ていた。
そらるさんにドラムを教えているようだ。
その姿を見てようやくチューニングに取り掛かった。
…が。
「…あれ~~?
可笑しいな~…」
非常事態。
ピック忘れた……。
緑のクローバーが描かれた、丁度いいサイズのピック。
あれが一番弾きやすくてお気に入りなのにぃ……。
「まーしぃ、ピック忘れたから取ってくる!!」
「お、おう…?」
部室を飛び出して廊下を突っ走った。
先生の怒号は聞こえないフリして、階段をかけ上がる。
「教室だと思うんやけどな〜」
独り言を呟きながら教室の扉を開ける。
自分の机の中に隠してるピック入れを出して探ると、何かがキラッと光った。
「?何だこれ?」
【学パロ】 第6話
sideうらた
「何やってんだよあいつ…」
慌ただしくドタドタ廊下を突っ走っていく坂田を見て、他人事のように溜め息をついた。
あいつはホント、変わってないよなぁ。
走り方も制服の着方もあほなところも。
___
あれは確か、中学1年生辺りだったか。
その日は、かつて通っていた中学校の入学式というのに寝坊してしまって俺は遅刻寸前で家を出た。
両親は共働きで、誰も居ない家に向かっていってきます、と声を掛けて通学路を走っていると、奴もまた、「遅刻や〜〜!!」なんて叫びながら後ろから走ってきた。
初めて見る赤い髪や目、すらりと高い身長、少しだぶだぶの制服。
そのすべてに目を奪われた。
坂田は、すぐに俺を追い越して行った。
入学式が済み、教室に入ると坂田は窓際の席に居た。
手が半分隠れた袖、世に言う萌え袖から伸びた指で、桜の花びらを弄んでいる。
こちらをチラチラ見てはニパッと微笑むので、帰りは一緒に帰らないかと誘うと、すごく嬉しそうに
「いいの!?まじで!?一緒に帰ろ帰ろ!!」
って言ってたっけな。
___
「うらたん?急にボーッとしてどしたん?」
センラの声で現実に戻された。
そうだ、今は部活だ。集中しないと。
「わり、ちょっと考え事。」
「最近よくボーッとしとるで。
無理せんのよ?」
その言葉にふと疑問を覚えた。
そんなににボーッとしてる…?
無意識なのかな。とにかく、ライブも近いし気を付けないと。
「そや、さかたんが異様に遅いし様子見てきてくれへん?」
「ん、おっけー。」
オッケーサインを出し、部室から出て階段を上がる。
教室の扉を開け、驚かせてやろうとソーッと後ろから近づいた。
それもつかの間、ちょっと真面目な顔で考えているような顔の坂田が目に映った。
「坂田…?」
「うわわ、びっくりした、居るなら声かけてやうらさん〜!」
いつもの笑顔で振り向く坂田。
でも、何かおかしい。
いつもの笑顔だけど、何か影がある、みたいな。そんな感じで変な笑顔だ。
「それ、なに?」
「えっ、あっ、なんやろーね。」
ちょっと慌てた様子で手に持っていたものを後ろに隠す。
怪しい…と直感で思い、坂田の手首を掴んで手に持っていたものを取り上げた。
【学パロ】 番外編
かしあま ギター練習
side天月
「ありがとうございました〜!」
今日も歌詞太郎さんのお店で接客をしている。
最初は少し不安だったけど、今となっては凄く楽しくて、早く次のお客さん来ないかな〜!と、ワクワクしながら待っている。
「天月くんお疲れ!」
「歌詞太郎さん!そちらこそお疲れ様です!」
店の奥で作業をしていた歌詞太郎さんが扉を開けてにっこり微笑む。
僕はこの笑顔が本当に大好きなんだ。
どんなに不安で怖いときも、楽しいときも、悲しいときも
あの笑顔を見せてくれると凄く元気が出るし、また頑張ろうっていう気持ちになれるんだ。
「そうだ、今あんまりお客さん来てないし、楽器練習しない?」
「…!します!」
やったあぁ!!最近歌詞太郎さんが忙しくてあんまり出来てなかったから嬉しい…!!
「んじゃ、ギター持って奥の部屋来てね。
準備しとくから。」
歌詞太郎さんはくいっと親指で奥の部屋を指差してそう言った。
僕はちゃんと返事をして、歌詞太郎さんが部屋に戻ったのを確認してギターを取りに行った。
「ん”ん”っ…やっぱりホコリすごい…
けほっ、」
うぅ、倉庫はホコリすごいからマスクしてくれば良かったー!
と、今更ながら後悔する。
「あったあった。」
僕のギターは歌詞太郎さんがわざわざ特注で頼んでくれた、だいじなもの。
弾きやすくて、見た目もかっこいい。
それにそれに、音もよくて流石特注!!って感じなんだよね!!
「やば、早く行こっと」
時計を見て5分しか経ってないけど、なんとなく急いで部屋に向かった。
「あ、来たね。じゃ始めよっか。」
「はい!」
僕らは久々のギター練習を始めた。
久々だったからちゃんと出来るか不安だったけど、案外体が覚えてて着々と練習は進んでいった。
今練習している曲はもうほとんど弾けるようになった!
やったあぁ!!
「天月くん上手くなったね〜!
久しぶりなのに、ちゃんと覚えてて…」
偉い偉い、と頭を撫でてくれる。
うぅ… 子供にやるみたいで恥ずかしい、けどちょっと嬉しかったり…。
「かしたろさんの教え方がいいんですよ…」
面と向かって誉めるのは恥ずかしい…。
ちゃんと聞こえてるかわからないくらい小さい声になっちゃった!アァー!
でも、歌詞太郎さんはちゃんと聞こえてたみたいだ。
嬉しそうな顔してる。
「あっくん〜♪ 可愛いこと言うね〜♪」
「だっ、誰があっくんですか〜!
もぉ、恥ずかしいからやめてくださいよぉ!」
あっくんって呼ばれてるー!
かしたろさんめっちゃデレてるー!
恥ずかしい!
そう思って赤くなってるであろう顔を隠した。
見るなー!とでも言えたらな〜
「な〜んで顔隠すの?」
「はっ、恥ずかしいからです!!」
そう言えば歌詞太郎さんはまた可愛い〜♪ とからかう。
「可愛いわけないじゃないですか〜!」
「い〜や、あっくんは可愛い。
僕の可愛い弟だから。」
「いつから僕弟になったんですかああああ!」
「ん〜…僕の家に転がり込んだ直後?」
そこまで早いときに!?
でも…
「歌詞太郎さんの弟なら…
なっても、いいです…。」
ふい、と顔を逸らしながらそう言うと歌詞太郎さんは嬉しそうに抱きついてきた。
重い!!
「もちろん僕も天月くんが弟に来るの大歓迎だよ〜〜♡」
そう言って僕の頭を撫でてくれた。
さっきよりも髪をぐしゃぐしゃにするように、でも優しく撫でてくれた。
こんな日常が僕は楽しくて堪らない。
めっちゃ久しぶりです〜、皆さん!
占いツクールのほうで小説を書いていたので
http://uranai.nosv.org/u.php/novel/fthjjrfnyj2/
TTRで検索すると、出てくるのでぜひ!!
【学パロ】
バレンタイン短編
sideうらた
2月14日、今日はバレンタインデーだ。
クラスでは男子も女子もざわざわしている。
チョコ貰えた!?、と聞き出している者も居れば机やロッカーを漁るヤツ、
貰えなかったようで落胆しているヤツ、余裕ぶってるヤツなどなど…。
とにかくチョコの数で今日が天国にも地獄にもなる。
俺はまぁ……。義理で貰ったくらい、だ。
たまに義理チョコ、友チョコと称して本命とかあるけど、俺には無縁な話。
こういうときは部活で忘れたいけど、生憎今日は休みだ。
ぐぬぬ、ふざけんな。
「おーはよっ!」
ガララッ、と元気よく戸が開いて、これまた元気な声が響く。
…奴だ。
クラス、及び部活のムードメーカー、
悪く言えばKY。
坂田である。
奴の姿を見て女子は一斉に坂田の元へ集まり、次々にチョコを渡す。
何を見せ付けられてるんだ俺は。
怠いわ。
「うわわわ、こんなにいっぱい?ありがと!」
少し頬をひきつらせながらもお礼を言って、あの集団を抜けると、こっちへ走ってきた。
「うらさんうらさん!!」
「……なに。」
何個貰えた?とか聞かれたらぶん殴る。
ほんとに殴る。
「はいっ、これ!」
そう言って差し出されたのは不格好にラッピングされたチョコケーキ。
焦げてないし、寧ろ綺麗。
誰が作ったんだこれ。
「……は?」
「だから、あげるって。」
半ば押し付けるように渡される。
ぽかんとしているとえへへ、と坂田が微笑んだ。
「今日、好きな人にチョコ渡す日やろ?
僕うらさんの事尊敬してるし大好きやから!!」
何こいつ天然??それとも同情?
取り敢えず小さくお礼を言っておく。
お礼が聞こえたのかまたえへへ〜、なんて笑えば無理矢理腕を引っ張られる。
「ちょッ!おまッ!?」
「付いてきて!!」
即答だった。
良く見れば片手にチョコを入れた篭を持っている。
なるほど、友達に配るのか……って女子かよこいつ!!
まじかよ…。友達大好きかよ。
かなりやばいな。
そう思っていると隣のクラスA組に着いた。
「あまつきくーん!そらるさーん!」
やっぱり、この二人の名前を呼んだ。
一人ははーい!、と坂田くらいに元気な声で返事をしたが、もう一人はのそのそとやって来た。
「ちょちょ、るすくん何でよ〜!」
「いーじゃーん。僕もさかたん?とお話したいし〜」
聞き慣れない声が聞こえた。
どうやら天月についてきた友達の声のようだ。
【長いので区切ります!!】
【学パロ】バレンタイン短編 pert2
sideうらた
「はいっ、これ!いつもありがと!!」
「うわー、美味しそう!ありがとうねさかたん〜」
天月はチョコを受け取ると嬉しそうに笑った。
後ろからあの天月の友達がひょこっと顔を出す。
「さかたん〜、俺には無いん?」
「はいはいあるよ………って誰や!」
お、珍しい坂田のノリツッコミ。
やるなこいつ。
「あぁ…この子はる」
「あ〜ま〜つ〜き〜すん?」
「……ゴメン」
何故か天月が紹介しようとすると、そいつが遮る。
よく見ると、端正な顔立ちだ。
つーか俺の周りイケメン多くないか。
キラキラしすぎて吐きそうだよほんと。
「俺はluz。
好きなようにるすすんとでも呼んでね〜」
自己紹介をし終えたluzは形の整った唇を吊り上げて微笑んだ。
無駄にイケメンで眩しい笑顔がなんか腹立つ。
「うらさんも居るよ?」
「あ、貴方がうらたさん?
思ったよりちっちゃいんやね。」
おい、一言余計だぞ。狙ってんのか。
殴るぞこいつ。
「こらるすくん!!
ごめんね二人ともこの人自由人だから…。」
ナチュラルサイコパスと自由人か。
すごい組み合わせだな。
「……俺の存在……」
ボソッと聞こえた声にビクッと肩が跳ねた。
坂田も天月もluzもビビっている。
「あ、そらるさん!
これ、俺からです!!」
はい!と坂田が渡すとそらるさんは「んー、ありがと〜」、と相変わらず眠そうな声でお礼を言った。
いえいえ〜、とだけ坂田は返すと、ばいばーい!、とA組を出た。
「ねぇねぇうらさん!
俺、一番だった?」
「は?何が。」
唐突に聞かれても困る。
登校してきたのが〜とか言うほどこいつもあほじゃないし…。
「だから〜!チョコ渡したの、僕が一番だった?」
「あ〜…」
どうしよ、普通に坂田が来る前に義理チョコ貰ってたんだよな…。
すごいキラキラした目で見てくるし、言いづらい…。
「…一番だったけど?」
よし、嘘をつくのが無難だ。
実は声優を目指して家で演技の練習してんだよね。
一番、と聞くと坂田はぱあぁっ、と効果音が付きそうな程明るくなった。
「ほんと、ほんと!?」
「はいはいほんとほんと。」
やったあああああ!と、おもちゃを貰った犬みたいに喜ぶ。
尻尾があればちぎれそうなくらいぶんぶん振っているだろう。
そんな会話を続けながら廊下を歩いていると、白い頭が覗いたり引っ込めたりするのが見えた。
「あれ、あれまふ?」
「ほんとだ。」
まふー、と声を掛けると、大袈裟に転んだ。
「いたたた…
あ、さかたん!うらたさん!」
「えーと、どうしたん?大丈夫?」
「あはは…まぁ色々…。」
まふが大事そうに何かの箱を抱えている。
こいつッ…。遂に本命貰ったな!?
こいつもluzくらいのホスト顔だし!!
「その箱…。」
「うわわわわわ!!!!なん、なんでもないですから!!」
わかりやすっ。
え、まさか渡す側…?大体予想つくけど…。
「それ、そらるさんに渡すんだろ〜?」
「何故バレた!!」
「色。
あと、はいこれ、坂田から。」
勝手に話を進めて、勝手にまふの分を渡す。
坂田が後ろでわんわん吠えてるが…。
気にしないことにしよう。
「んじゃ、頑張れよ〜、まふぃ〜。」
「は、はいっ!」
まふぃはきちんと返事すると立ち上がってA組に駆けていった。
「次はまーしぃとセンラやな!!」
「でも休憩時間…。」
あと…3分くらいだろうか、それくらいでチャイムが鳴る。
生憎2年の教室から3年の教室は遠いのだ。
「あ〜…昼に渡すかぁ。」
残念そうにしている坂田を軽く慰めながら俺らは教室に戻った。
***
「__らさん、うら__」
「うらさんっ!!」
「…ん〜?」
いつの間にか寝ていたようだ。
確か…4時限目の数学の途中で寝て…?
ノートはちゃんととれてる。
目覚めたばかりでぼやける目をこすって、あくびをひとつ。
そんな俺を見て早くいこ!!、と急かされる。
あの、そろそろ一発殴って良いかなこいつ。
「まーしぃもセンラも喜んでくれるかな〜?」
…前言撤回、志麻くんとむなg……
せんらっぴーにも喜んでほしいとか子供かよ。
一周回って可愛いわ。
「志麻くん甘いもの好きだし喜んでくれるんじゃね」
「そう!?
えへへ、反応楽しみやな〜」
そうにこにこ隣で笑っていた。
【次でラストです!!】
【学パロ】バレンタイン短編 pert3
そんなこんなで屋上に着いた。
俺たち軽音部の中でも、俺、志麻くん、坂田、むなg……センラは昼は必ず屋上に集合することになっている。
発案者は志麻くん。
何で?と聞いてみても何となく?と返されただけだったから何故かはわからないけど。
そっと屋上のドアを開けると、やはりまだ2月なので冷たい風が頬を擽る。
暖かい室内にずっと居たのでいつもより寒く感じた。
「まーしっ、せんら〜!」
「おー、さかたんうらたん〜」
早速坂田の甘えたモード発動だ。
センラにぎゅーっと抱き付いている。
「ふふ、さかたんはかわえぇねぇ〜。」
流石末っ子キャラだ。うん。
言えば軽音部最年少はまふなのだが、まふ以上に年下感が強い。
俺にとって坂田は相棒で、弟みたいなヤツだからな。
ずっと甘やかされてきたのだ、主にクラスの女子や天月に。無理もない。
「二人とも、チョコ貰ったん?」
志麻くんが早速今日の話題を出してきた。
普通に貰った、と答える。
「貰った〜」
「くぅっ、若い世代はえぇなっ」
と、一年しか歳の差は変わらないのにそんな文句を言ってきた。様子から察するに貰えなかったんだろう。ご愁傷さま。
「まーし、センラ、これね!」
と、坂田は空気を読んだのか読んでないのかチョコを渡した。
「うん?なんやこれ?」
「さかたん女子やったんや。」
「チョコや!!
どしたんよさかたん!!」
さっきとは打って変わって元気よくなった。
うるさ
「まーしぃ、うるさいですよ。」
「すんません…」
さて、今日もうるさい昼休になりそうだ___
あげ、
ワンプリ小説
神アイドルのそらみ♡スマイルとそのパートナーの集団そらみ組!今日は皆それぞれ有給休暇を取っており、楽しい1日を過ごしている。今回はそんな彼らの休暇の1日目を公開!。まずはそらみスマイルのメンバー、真中らぁら とそのパートナーであるルフィは、どんな休暇であろう。
「そらみ♡スマイルとそらみ組の休暇 ルフィ&らぁら編」
「よーし着いたぜぇぇ!」
「今日はあたし達、ピロシマにやって来たのかしこまっ!」
二人はピロシマ(広島)に旅行に来た!アボカド学園も臨時休校なのもあって、二人の旅行をめが兄ぃやババリア校長が認めてくれたのだ!
早速二人はガイドブックを頼りに観光をするのであった!
「ん〜、ピロシマって結構有名な所あるね。ピツクシマ神社(厳島神社)とかポノ道(尾道)何かが」
「なぁ、何か飯先に食いに行かねぇか?」
「ルフィ、折角の休暇何だよ!食べ物ばっかりじゃなくて、ちゃんと観光を楽しまなくちゃダメだよ」
「はーい、解った」
ルフィは早速広島料理を食べたいと決めてるが、らぁらが注意すると、ルフィは満更にも言うことを聞いた。それで早速二人が向かった場所は、ピツクシマ神社である。
「すっげぇぇぇぇ!!!神社が海の上にあるなんてよ」
「確かにすごいね。ここがピツクシマ神社、あ!見て、鹿が居るよ」
海の上にあるピツクシマ神社を見てルフィは目をキラキラさせ、らぁらは神社の凄さや鹿などを見つけてはおおはしゃぎ!
そしてお昼に神社を去った後、彼らは昼食を食べに向かい、そしてお好み焼き屋に入る。
「うわぁ!ピロシマでお好み焼き食べるの初めて〜」
「確かこのお好み焼き、男女のとこで食った事ある気がすっぞ!」
「ああ、確かにドロシーとレオナの家のお好み焼きに似てるね。でもここが本番だって言うからもっと美味しそう」
「そうか、何でも良いから早く食いてぇや」
二人共涎を滴ながら、本場の広島風お好み焼きを待ち遠しくしている。
二人がわーわー話してる内に、店員がお好み焼きを焼いてくれていた。
「おお、うっまそ!!」
「美味しそうのかしこまっ」
「いただきまーす!」
二人は出来上がったお好み焼きを一切れずつ皿に取って食べ始めた。
「うんめぇぇぇ」
「美味しい〜」
二人はニコニコっと、満面の笑みをしながらお好み焼きを咀嚼する。
「ごちそうさまでした〜」
「美味かったなぁ!」
「うん。美味しかったのかしこまっ!」
二人はお好み焼き屋を出ていって、笑いながらお好み焼きの感想を述べあっている。すると二人の目の前に
「あ!プリズムストーンだ!」
「ルフィ、プリパラへ行こう!ピロシマのプリパラに」
「おう!行くーーーーっ!!」
プリズムストーンを目の前に、らぁらはプリパラに行きたくなって、プリパラに行こうとルフィに言い出すと、大喜びで彼は賛成し、大声を上げる。
そして数分後に、二人はピロシマのプリパラに入った!
「どうもーっ!神アイドル、そらみ♡スマイルのらぁらだよ!」
プリパラで早速自己紹介をし、するとピロシマに居るファンや女の子達が一気に集まって、握手やサインを要求してきて、らぁらは彼女ら全員のお願いを引き受けた。
「らぁら、折角の休みだってのに良いのか?」
「良いよ良いよ、だってピロシマに居る皆とお友達とかになりたいし、大丈夫大丈夫!」
「そっか、なら良いか」
忙しいけど、嬉しそうな笑顔をするらぁらを見て、ルフィは好きにさせてあげようと考えた。そしてらぁらのアイドルタイムがMAXになった。
「あ!貯まった」
「お!とするとらぁら」
「うん、みんな〜!このあとあたしのライブがあるから見に来てね〜」
「お前ら!神アイドルのライブを生で見れるチャンスだぜ!急げや急げー!」
らぁらとルフィはみんなにライブの宣伝をし、すると女の子達は会場へ急ぐ!
そしてライブが始まり、らぁらのライブで、みんなのいいねが沢山集まった!
「ふぅ、楽しかった〜!」
「ああ!お好み焼きも食ったし、神社にも行ったし、プリパラでらぁらのライブが見れて楽しかったぜ!」
「それじゃあ皆のお土産を買いに行こう。ゆいやみれぃ達の」
「よーし、沢山買うか!」
ピロシマを満喫して、そして二人はお土産を買いに、沢山のお店を回った。ルフィとらぁらの休暇の1日目はとても楽しいものであった。
終わり
【ursk 嫉妬ネタれんしう
nmmn注意】
「___なんで。」
ぽそりと呟いた言葉は誰にも届くはずもなく、白い息となって消える。
暖房器具を一切つけていない部屋の空気はひんやりと冷たい。
真っ暗な部屋でパソコンだけが光っている。
もしこの場にあの青年が居たとしたら、目悪くなるよ!なんて言ってすぐ電気を着けるだろう。
しかし、今は居ない。
画面に写るのはTwitter。
一番新しいツイートには『るすまふさかつきで遊んでる〜』といった内容と、
四人で仲良く写っている写真。
それが彼には気にくわなかった。
「何で俺には構わないくせにその三人とは遊ぶんだよ…。」
無償に腹が立って仕方ない。
物でも壊したいくらいだ。
楽しそうに笑ってるのが、羨ましくて。
あいつの隣に立てないのが悔しい。
『会いたい』
ぐるぐるとそんな感情が交差する。
真っ暗なのと、寒いのがせめてもの救いだ。
電気とかつけられたら多分発狂する。
壊れてしまう。
「あ〜もぅほんっと……」
がしがしと乱暴に茶色の髪を掻いた。
ぶっちゃけ言えば作業や仕事の都合などでストレスが溜まっているのだ。
そこに更にストレスとなりそうなツイートを見せ付けられたら怒りが抑えきれない訳でして。
「今からでも行ってやりたい……。」
生憎体力がなかった。
だらん、と椅子の背もたれにもたれかかり、脱力する。
いっそ酒でも飲んで酒のせいにして呼び出してやろうか。
「あほかよ俺…。」
明日も早いしもう寝よう、そう思った瞬間にインターホンの音が部屋に響いた。
「宅配便……?」
こんな時間に来るわけないし、何も頼んでないしな、と思いつつ玄関のドアを開けた。
「はいはいっ……」
「あ、うらさん起きてた?
よかった〜」
ドアを開けると、一番会いたかった人が立っていた。
少し赤みがかった黒い髪を巻き込んでマフラーを口元が隠れるまで巻いている。
「寒いから入れてぇな〜」
わざとらしく震えながら言うので、入れてやった。
「なにこれ真っ暗やん!
電気つけなきゃ目悪くなるで〜?」
なんて言ってすぐ勝手に電気をつけた。
さっきまで真っ暗なところに居たので眩しくて目を細めた。
「何で急に来たの…。」
「家遠いもん。」
即答である。
秒の返事に引きつつ、泊まらせる準備をする。
【没!!】
ワンプリ小説
前回はルフィとらぁらのピロシマでの旅行。今回はそらみ♡スマイルの南みれぃとそのパートナー そらみ組のサンジの休暇を見てみよう。
「そらみ♡スマイルとそらみ組の休暇 サンジ&みれぃ編」
晴れ渡る空 春が近々なシーズン。ここは冬に積雪があり、そして春になれば緑が綺麗なトウポク地方のヤパガタ県(山形県)そしてそこにポニーテールをした眼鏡の少女 そらみ♡スマイルのみれぃが来ていた。
「ここがヤパガタ。晴れ渡る空に、綺麗な緑・・・素敵ね」
「ヤパガタといやぁ、里芋から作る芋煮や、米沢牛、さくらんぼなど、美味い料理や食材とか豊富らしい。」
後ろからサンジがみれぃに声をかけ、ヤパガタの旅行ガイドの本を読みながらみれぃに話をしている。サンジにしてはまずは食材や料理から来た。本来料理人であるサンジにとっては当然の事でもある。
「そうらしいわね。食べ物とか料理とかも良いけど!観光スポットとか回ってみたいわ。サンジ君 そのガイドブック 私にも見せて」
「喜んで〜〜、どうぞ」
サンジはみれぃのお願いを喜びながら受け入れ、ガイドブックを彼女に渡す。
「ありがとう、んん。蔵王温泉や博物館とかあるわね、どうしようかしら?」
みれぃはガイドブックの情報を見ながら、行く所を検討している。
うだ?みれぃちゃん行きたい所見つかったかい?」
「ええ、此処なんだけど」
みれぃがガイドブックをサンジに見せ、そして行きたい場所は、ヤパガタのヨネパワ(米沢)の上杉博物館
「此処へ行ってどうすんだ?」
「そこでメイキングドラマを作るのに参考になる物が無いかと思って。後、博物館近くにヤパガタ名物のフェスティバルがあって、そこでお昼にしましょうかなって、後プリズムストーンが近くにあるから!」
「成る程、ここでメイキングドラマ作りの参考、そして昼飯、でプリパラに行ってライブという訳か。流石みれぃちゃん!クレバーだな」
「計算しつくした結果だもの。私は神アイドルだし。休暇でもプリパラでライブしなきゃね」
サンジがみれぃの賢さに感心すると、眼鏡をずりあげて眼鏡を光らせてフフンと鼻を鳴らす。そして歩き出そうと、右足を前に出す。
「そうとなりゃ、ヨネパワに急ぎましょう」
「了解!行くぞ!ヨネパワ」
サンジはみれぃの後を着いていく。そして数十分後にヨネパワ駅に到着。そして最初の目的地であるヨネパワの上杉博物館に訪れた。
「へえ〜、中々良い博物館だな。館内とかも綺麗だし」
「・・・・・・・・」
サンジは博物館内を沢山見回していて、みれぃは博物館にある展示物の説明を集中しながら見ている。
「ここロビンちゃんも連れて来たら喜ぶかなぁ」
「成る程ね。サンジ君、後20分居させて 終わったら昼ご飯食べに行きましょう」
「了解〜〜」
みれぃ達は20分間博物館を回り、色々な展示物を見続けた。
そして20分後、二人は博物館を出て、近くの公園でやってあるヤパガタ名物フェスティバルの所へと向かった。
つづく
>>442の続き
「ここかぁ、結構人が沢山居るな」
その会場に着き、沢山の人々がそこに来ていた。
「ここでヤパガタの美味い物とかあんのか」
「ええ、ヤパガタの名物料理や、さくらんぼやリンゴ ラ・プランスのデザート 美味しい物があるらしいわよ」
「よし、兎に角昼飯でヤパガタの料理食べまくりだな 最初何処から行く?」
「じゃあここ、ヨネパワ牛のステーキのお店と山形どんど焼きのお店、良いかしら?」
「構わないぜ」
「じゃあ行きましょう」
二人はヨネパワ牛のステーキの店、どんど焼きの店へと順番ずつ向かった。そしてヨネパワ牛のステーキのライスセット 及びどんど焼きを二人分買った。
「こりゃクソ美味そう」
「ええ、美味しそうだわ」
「いただきます」
二人はステーキとどんど焼きを見ながら、香りと見た目から美味しそうだとワクワクし、そして食べ始める。
「ん〜、美味い!」
「美味しいわ」
二人共美味しそうな顔で満足し、ステーキとどんど焼きを食べ続けた。
「ごちそうさま」
「じゃあ他に何食べる?」
「それじゃあ仕上げにはデザートいきましょう!どうせならここにヤパガタ産さくらんぼのチェリーパイと、ラ・プランスジュースにしたいわ」
「じゃあ行くか!」
「うん」
ステーキとどんど焼きを食べ終わり、食器やプレートをゴミ箱に入れると、二人はデザートのチェリーパイとラ・プランスジュースを買いに向かった。
「これも美味そうだな」
「ええ!いただきます」
買い終えた後、二人はまずチェリーパイを口にする。
「さくらんぼの甘さが効いてて美味いや」
「ええ!すっごく美味しい」
二人はチェリーパイの美味しさに感激し、ラ・フランスを飲む。
そして食べ終わり、昼飯は終了。
「さぁ、近くにプリズムストーンがあるから、ヨネパワのプリパラへ向かうわよ!」
「オーケイ!」
次の目的である、ヨネパワのプリズムストーンへとに向かって走った。
「着いたわ!それじゃあ行ってくるわね。サンジ君も後で」
「解った」
みれぃはプリズムストーンに入っていき、二人共別々でプリパラへと入っていった!
「ポップ・ステップ・ゲッチュー!ヨネパワのプリパラにやって来たぷりー?」
「ヨネパワのプリパラも、結構レディー達が居て、店だって多いな!」
「そうぷりね」
二人共ヨネパワのプリパラをキョロキョロと見渡して、かなり流行ってるのに感心している、そしてみれぃのアイドルタイムがMAXになった。
「あ!貯まったぷり〜」
「ということはライブかぁ!よっしゃあ!ヨネパワでみれぃちゃんのライブが見れるぜー!」
「勿論!サンジ君見に来てぷり!」
「喜んで〜!」
ハート目になりながら、サンジはライブ会場へと急ぐ!そしてみれぃはエントリーをして、ライブを開始する。
曲はぷりっとぱ〜ふぇくと
みれぃのメイキングドラマは、ヤパガタの雰囲気が詰まった新しいのを使い。そしてそのライブの評価は高く、いいねがたくさん集まった。
「みれぃちゅわ〜〜ん!最高のライブだったよ〜!流石は神アイドルにして、俺のパートナー!」
「ふふ、ありがとうぷり!神アイドルとして当然ぷり〜。」
みれぃのライブをサンジは絶賛すると、みれぃは頬を赤くしながら、フフンと誇らしげに鼻を鳴らすが、内心とっても喜んでいる。そして夕方となり、二人はプリパラを出た!
「今日は楽しかったわね。サンジ君、そろそろホテルに行きましょう!」
「ああ!そうだな、明日はどうなるか楽しみだな」
「お土産とかも沢山買いましょう」
「ああ、そうするか」
二人は笑い合いながら、ホテルへと向かった。サンジとみれぃの一日目のヤパガタでの楽しい旅行であった。
end
ワンプリ小説
ルフィとらぁらのピロシマに続き、前回はサンジとみれぃのヤパガタ旅行。今回はいよいよ休暇シリーズ最終回。今回はそらみスマイルのそふぃ、そのパートナーのそらみ組ロビンのお話。
「そらみスマイルとそらみ組の休暇 ロビン&そふぃ編」
ロビンとそふぃが向かったのは 近畿の最南端にあるパカヤマ(和歌山) そこは美しい山や海などの絶景が軽やかに輝いている。
「ぷしゅ〜、きれ〜い〜」
「素敵な景色 ここがパカヤマ 来るのは初めてだけれど、良い所だわ」
素晴らしい景色を眺める二人。そして次に行きたい場所へ向かうため ロビンはファンシーモードのそふぃの腕を引きながら動き出す!そして最初は南紀のシラパマにあるアドペンチャーワールド!
「すご〜い 遊園地〜」
「ここには動物園もあって、特にパンダが有名らしいわ」
ロビンは案内地図を見ながら、そふぃにパーク内の説明をする。
「じゃあ私は動物園から行く〜。ロビンさん、一緒に行こう」
「ええ、良いわよ」
二人はまず動物園の方へ向かった!
「着いたわ。じゃあ回りましょう」
「うん」
二人は動物園の方に着いて、それぞれの動物のエリアを回った。パンダの可愛らしい姿、ペンギンの遊んでいる所、キリンなどを見たりしてとても楽しく遊んだ。
「私、次は遊園地に行きたいわ〜。良い?」
「良いわよ、全然」
「ありがとう〜」
そふぃがロビンに遊園地に行きたいとお願いし、それをロビンが受け入れて、二人は動物園エリアから、遊園地のエリアに向かった。
「アハハハ アハハ」
遊園地について、コーヒーカップやジェットコースターなどに乗って、清らかに笑いながら楽しんでいる。
「ここもかなり楽しかったわ。 じゃあ、そふぃちゃんが行きたがってた、あそこに行きましょう」
「うん、私楽しみにしてたの〜、嬉しい〜」
遊園地を出て、二人はそふぃが行きたがってたという場所へ向かう。
つづく
>>244の続き
そして二人が着いた場所。そこはパカヤマ名産の梅から作られるレッドフラッシュがある梅干館。
「ここに、パカヤマのレッドフラッシュが〜」
「入場料も無料だし、中で梅干しを作る所も見られるしね、入りましょう」
「うん」
二人は梅干館へと入った。そして中を見て梅干しが作られる所の見学を始めた。
「あれが確か、パカヤマ産の南高梅 あれをまずどうやって作るのかしらね」
二人は興味津々になりながら、次のエリアに向かった。
そして梅干しを発酵させる所まで行くのを見た。
「ああやってレッドフラッシュが作られて、皆の元へと届くのね。初めて見たわ」
「凄かった〜。レッドフラッシュを買いたいな〜」
「それじゃあお土産屋さんの方へ行きましょう」
二人はレッドフラッシュの作る場所を見れて嬉しそうに感想を語り合っていると、そふぃがレッドフラッシュを買いたいと言うので、お土産屋さんへ行く事にした。
「沢山あるわね」
「私はこれが良い」
そふぃが手にした物は、パカヤマ産の梅ジャム、及び南高梅を選んでロビンに見せる。
「じゃあそれを買いましょう」
ロビンはそふぃが選んだ二つの商品を、レジまで持って行き、購入した。
「ふふ、嬉しい〜」
「良かったわね」
そふぃが買った商品を抱えながら、ロビンと一緒に歩いている。すると目先には何とプリズムストーンショップがあった!
「プリズムストーンショップ」
「此処にもプリパラがある〜。行きた〜い」
そふぃは見つけたプリズムストーンに行きたいとニコニコしながらロビンに言う。
「じゃあ行きましょう。パカヤマのプリパラは初めてだし」
「うん」
そふぃはプリズムストーンへ向かって走り、二人はそれぞれパカヤマのプリパラに入っていった。
「うわぁ〜、すご〜い」
「ホントすてき!此処のプリパラも、随分流行ってて、女の子もいっぱいだわ」
パカヤマのプリパラに入った二人は、沢山のアイドルやお店などを拝見し、凄く驚いている。
そして、二人はまだお昼ご飯を食べてないのに気付き、パカヤマのプリパラカフェで食事をする事にした。
「美味しそう」
「いただきます」
二人が注文した、サンドイッチセットが来て、食べ始める。
「美味しいわ」
「うん。美味しい〜」
二人はニコッと笑いながらサンドイッチを咀嚼している。するとそふぃのアイドルウォッチが光って、アイドルタイムが満タンになった。
「あ!貯まった〜」
「あら、それじゃあライブしなきゃね」
「うん!頑張る〜」
サンドイッチを食べ終わった後、二人はプリパラTVへ向かい、そふぃはエントリーをしに ロビンはライブ会場へ向かった。
「私の籠の中の小鳥ちゃん達 いい子にしてたかしら?」
クールモードとなったそふぃが、観客にいつもの台詞を言って観客はハート目で答える。
「ウソばっか 私はそんないい子じゃなかったけどね。 小鳥ちゃん達 神アイドルの私の歌を聞いてちょうだい!」
そふぃが観客に言葉を述べた後、遂にライブが始まった。続いてメイキングドラマやサイリウムタイムで、ライブは大盛り上がりとなった。
「そふぃちゃん、とっても素敵なライブだったわ!」
「ありがとう。ぷしゅ〜」
ファンシーモードになったそふぃは、よれよれしながらロビンの感想を聞き、倒れそうになるが ロビンが支えてあげてくれた。
「今日1日も楽しかったわね」
「うん ロビンさん、私パカヤマのプリパラ好きになった〜 また来れるかな?」
「ええ、また行きましょうね」
プリパラの夕日を見ながら、そふぃはパカヤマが気に入ったのを言い、ロビンも微笑みながら聞いた。ロビンとそふぃのパカヤマ旅行の1日は、楽しいものであった
end
ワンプリ小説
「サンジのハッピーバースデー」
「サンジ!誕生日おめでとう!!!」
今日は3月2日!サンジの誕生日!バースデーパーティーの会場はパパラ宿のプリパラTV内。ルフィ、ロビンのそらみ組やそらみ♡スマイルやドレッシングパフェにドレシ組、ガァルマゲドン、ガァルマゲ組、マイドリーム!その他の友達が会場内でサンジに祝福をしている。
「ありがとうみんな!俺何ぞの為にこんなパーティーまでするなんて!クソ嬉しいぜ」
サンジは祝福してくれてる皆に手を振りながらお礼を言う。するとステージでそらみ♡スマイルが出てきて
「ううん!だってサンジは大事な友達だし、大事な仲間だよ」
「ぷり。何よりサンジ君は、みれぃのパートナーぷり!」
「うん」
「そらみ♡スマイルのみんなまで、ありがと〜う!これからもよろしく〜〜〜」
そらみ♡スマイルの皆から嬉しい言葉を言われて、サンジがハート目をしながら親指を立てて、礼を言う。サンジが女好きなのは、そらみ♡スマイルや麦わらの一味、そして会場に来てる友人達が知っている為、特に気にしていない。
「ニッシッシ!お前の事は俺らを初め、ここにいる奴等が全員知ってるからよ」
「ルフィ!」
「だからお前の為に此処へ集まってきた。それで俺らを忘れちまっちゃあ困るぜ!」
「なーに、忘れるかよ。己の本来の仲間をよ」
「私だって忘れたりしないわ。あの時の出会いから」
「ロビンちゅわ〜〜ん!俺はこのプリパラで出来た思い出だって忘れないさ〜」
そらみ組の三人が、麦わらの一味の仲間の事、そしてプリパラで出来た各々の思い出を、今三人はここで話し合っている。
「ユメ素敵〜。そらみ組の皆さんは絆がユメ強い。私すっごく感動しちゃった!」
「ちゃっす!素晴らしい話が聞けて、にのの気分は花丸っす!」
「わらわも同感じゃ」
話を聞いていたマイドリームの三人が、そらみ組の三人に話しかけてきた。
「おお!マイドリのみんな」
「ゆい達も話聞いてたのか?」
「はい!後、私からのユメプレゼントがあります!」
「にのだって用意してるっす!」
「わらわのも忘れて貰っては困るぞよ」
ゆい、にの、ミーチルがそれぞれサンジに用意したプレゼントを見せた。ゆいのはユメカワグッズ にのからはスポーツ用グッズ ミーチルからはプー大陸の王冠(実際は自作の王冠) それぞれサンジに渡す。
「あー、結構可愛いし中々良い物ばかりだな。ありがとよ、マイドリ」
「あ!あたし達もプレゼントを渡さなきゃ、あたしからはこれだよ」
「私はこれ〜」
そらみ♡スマイルが、プレゼントを渡してなかったのを思い出して、らぁらからは手作りクッキー!そふぃはレッドフラッシュの入った瓶を渡した!
「ありがとよ、二人とも!あれ?そういやぁみれぃちゃんからは、あれ?みれぃちゃん何処行ったんだ?」
「あれ?みれぃ・・・」
らぁらは手作りのクッキー!そふぃは梅干しの入った瓶、ハシビロコウのぬいぐるみを誕生日プレゼントでサンジに渡す。二人から貰ったプレゼントは嬉しかったが、まだ己のパートナーのみれぃから貰ってない事を気にし、ふと呼んでみるが いつの間にかみれぃの姿が無かった!
「レモンのやつ何処行きやがったんだ?ま、俺からもプレゼントやるよ」
「はい、私からはこれよ」
みれぃが居ない間に、ルフィがサンジに 駄菓子屋で買った複数の駄菓子を渡す。続いてロビンが花束とプクオカ名物のあまおうとパカ多豚骨ラーメンをプレゼントする。
「駄菓子!お前が俺に渡すなんてびっくりしたぜ!だがありがとな。ロビンちゅわ〜〜ん!ホントにありがとう〜。どっちも美味そうで残さず食べるよ〜〜ん」
食い意地の張ったルフィから、駄菓子をプレゼントされた事に驚きつつも礼を言い、ロビンにはハート目でお礼を言い、誕生日プレゼントをテーブルに置く。
「イゴ!私達ドレッシングパフェからもあるぞ!」
「ボクらが考えたんだから絶対受けとれよ!」
「俺らもあるぜ!まぁてめぇの誕生日に興味はねぇが、シオン達が言うから用意してやったぜ」
ドレッシングパフェやドレシ組の皆が、サンジにプレゼントを渡しにやって来た!
つづく
>>246続き
「ドレッシングパフェの皆もか、ありがとな。あ〜そうか、てめぇにプレゼントを貰っても嬉しい訳じゃねぇが、折角だし受け取っておくよ」
ドレッシングパフェの三人やドレシ組のウソップやチョッパーには感謝を込めて返事をしたが、ゾロとは普段の事もあって、睨みながら皮肉な返事をする。でも少々嬉しい気分はあった。
シオンからは囲碁ゲーム。ドロシーとレオナからはお好み焼き!ウソップとチョッパーからはアニメグッズ!ゾロからは酒を貰った。
「ありがとな」
「デービデビデビデビデビ!我らガァルマゲドンの地獄の贈り物をしてやろうぞ!」
「ジェルーン!ガァルマゲドンからプレゼントがあるって言ってるの〜」
「ヨホホホ!私達ガァルマゲ組からも有りますよー!」
「スーパーなプレゼントを用意したぜ!ハッピーバースデーだぜ、サンジ!」
「サンジ君!誕生日おめでと!」
「ガァルマゲドンと、な、ナミすわぁぁぁぁんにブルックとフランキーのガァルマゲ組からのプレゼントォォォ!」
ガァルマゲドンとガァルマゲ組からプレゼントがあると、6人が来て、サンジ自身はナミが来てくれたのが一番嬉しそうにハート目をしている。
そしてガァルマゲドンやガァルマゲ組からプレゼントを貰った。だが、サンジ自身はみれぃが居ないのを寂しい事に内心思っていた。
「みんな!突然居なくなってごめんぷり!ちょっとプレゼントを運ぶのが大変だったからっぷりー!」
「みれぃちゃん!!」
「みれぃ(レモン・さん)!!」
突然扉が開くと、みれぃが何か凄いプレゼントを持ってきたかのようにワゴンがある。彼女の声を聞くと、サンジを初め、そらみスマイルなどが彼女の方へ振り向く。
「何処いってたの?しかもそれ」
「サンジ君!私からの誕生日プレゼント!受け取ってぷりー!」
ワゴンの上にある布がかかった物を見せつけ、そしてみれぃが布を取る。それは誕生日ケーキであった!
「ケーキ!ひょっとしてみれぃちゃん 君が作ったのか?」
「そうぷり!いつも料理を作ってくれたり、ライブを見て誉めてくれて、本当にありがとうぷり!その思いを、誕生日プレゼントと同時に込めたぷり!」
「み、みれぃちゃん」
「美味しそう!凄いよみれぃ」
「美味しそうなの〜」
みれぃが作ったのはチョコレートホールケーキで、ハッピーバースデーサンジとチョコペンで書かれた板チョコが真ん中にあり、デコレーションが綺麗である。みんなはみれぃのケーキを見て、涎を垂らしたり、感心したりしている。
「まずはサンジ君!食べてぷり!」
みれぃがケーキを一切れ皿に乗せて、フォークと共にサンジに渡す。
「ああ、ありがとう!いただきます」
サンジは受け取って、そしてケーキを口に運ぶ。
「う、うう・・・」
ケーキを口にした瞬間、サンジはうつむいて、ガクガクと震えている。
「サンジ君、どうしたぷり?」
「お、おいサンジ!」
「う、美味い!最高に美味い」
皆がサンジの様子を気にし声をかけた後に、サンジが涙を流しながら、ケーキを食べた感想を述べる。
「ホ、ホントぷり?やったー」
「みれぃちゃんの気持ちが込められている。すっごく美味い!本当にありがとうな、みれぃちゃん」
「ううん!良いぷり良いぷり!みれぃも喜んでもらえて何よりぷり!」
みれぃは感泣しているサンジをニコッと見つめながら優しく微笑む。
「良いなぁ!俺も食いてぇよ」
「あたしも食べたーい」
「皆も食べて良いぷりよ!」
「やったー!!」
みれぃが皆に許可をし、みれぃが作ったケーキをそれぞれ美味しそうに食べた。
そのあとは、ライブをしたり、料理を食べて遊んだりなど、最高のバースデーパーティーを楽しんだのであった!
end
【ursk nmmn注意 ココア】
___甘い。
やっぱり、このココアじゃダメだ。
彼が入れたココアじゃないと。
「さかたん、どうしたの、大丈夫?」
ぽーっとしているとまふくんに声を掛けられはっと我に返った。
両手は暖かいマグカップを握ったまま。
ココアから湯気がふわふわ漂っている。
まだ少しぼーっとする頭を回らせる。
(確か…るすくんと、あまちゅと、まふくんで遊んでたんだっけ…?)
「さかたん最近ずっとぽーっとしてるよ?」
「いっつもならお菓子すぐ食べるのに全然食べんしなぁ。」
三人とも心配そうだ。
僕はお菓子が入ったガラスの皿に目を向ける。
自分でも少し虚ろに見える目は寂しそうだな、なんて思った。
「…最近うらさんに会ってないからかも…」
「へ?」
ぽつりと僕が呟くと、みんな間抜けた声を出した。
僕はそれを無視してもう一口ココアを口に含む。
…やっぱり甘い。
「え、会ってない…?」
天月くんは少し焦りぎみに僕に聞き直す。
「まぁ会ってるのは会ってるけど、
どっちも予定が合わなくてあんまり話せてないなぁ」
「えっ、意外…。」
るすくんがそう声を上げると、二人ともぶんぶんと首を縦に振った。
まふくんが慌てて入る。
「でも忙しくてもラインはしてくれるでしょ?」
「夜にちょっとだけskypで話すくらい。
ラインは絶対朝と夜にポムポムプリンのスタンプが送られてくる。」
「連絡はちゃんと取ってるんだ。
よかった〜」
僕がそう答えるとまふくんはほっと胸を撫で下ろした。
少し間が空いて、天月くんがそうだ!と声を上げた。
「どうしたん?」
「一回うらたさんにお願いしてみなよ!
最近話してないから会おう、って!」
キラキラと目を輝かせながら堂々と語る天月くんに
二人はそれがいいよ!と笑ってくれた。
「でも、うらさん忙しいだろうし…。」
「うじうじしてちゃだーめ!!
ほらライン開いて!!ほらほら!」
半強制的にラインを開かせられる。
はやくはやく!と三人が急かすので気が進まないまま文字を打つ。
『最近話してなくて寂しい』
まずそこまで打って送信する。
それだけで心臓の脈を打つ音が早くなった。
深呼吸して、もう一言震える手で打つ。
『あいたい』
送ろうかどうか躊躇うけど、もうどうにでもなれ、と送信ボタンを押した。
「これでうらたさんも会ってくれるはず!!」
「さかたんのデレとか珍しいしなぁ」
るすくんがチョコを頬張りながら呟く。
僕ってそんなにツンツンしとるん…?
「あ、既読ついた。」
そう言っている間に、ぽんぽんと返事が届く。
『いいよ。』
『明日10:30に××に来い。
強制。』
口調がまるでヤンキー…なんて思ったのは内緒。
「よかったじゃんさかたん!」
「作戦成功〜!」
「三人とも、ありがとぉ…」
嬉しすぎて少し泣きそうだ。
三人は微笑んで、泣いちゃだめでしょー!なんて言って抱きついてきた。
___甘いココアは、僕に勇気をくれました。
「__なんなん、お前。」
「ふは、勝手に入っといてそんなこと言うんだ。」
____
こんなヤツと出会う羽目になったのは数時間前の出来事がきっかけだ。
慣れない魔法を使って、移動をしていた僕は行くべき場所を誤り、なんと悪魔やら魔物やらがうじゃうじゃいる、いわゆる『魔界』に来てしまったのだ。
これなら魔法を使わなきゃよかった、と心の中で舌打ちをし、魔界でまだ安全そうな場所に移動し始めたのが3時間前。
僕はまだ見習い魔導師だから、連続で魔法を使うことはできないのだ。
ほんの気休めと、魔力の回復に徹し、そこそこに開けているが比較的魔物が寄り付かない場所で羽を休めていたらこの有り様だ。
「__お前、そこで何してんの。」
ぽやん、としながら空虚を見つめていると背後に膨大な魔力の塊が現れ、低い声が僕に降りかかった。
首だけ後ろに向ければ、そこには大きなコウモリの翼をなびかせ、高貴そうな服に身を包んだ悪魔が居たのだ。
服装や魔力の量から察するに随分位の高い悪魔なのだろう。
ぱたぱたと必死に羽を動かしながらふよふよと浮いているたぬき型の使い魔もいる辺り、悪魔の王__と言ったところだろうか。
そいつはすとんと降り立つと、耳にぶら下げた星のピアスをちりちりと揺らしながらこちらに近づいてくる。
僕の目の前まで近づいたところで足を止めた。
「質問に答えろ。
お前__何してた?」
き、と睨むように翡翠の目が細められた。
怪しく輝く瞳を見た瞬間、僕は傍らに置いていた杖を手に取った。
_服従魔法をかける気だ!_
頭の中で防御魔法の呪文を組み立て、発動する。
「……ッ!?」
なんとか防げたようで、悪魔の瞳から怪しげな光は消え、ぱちぱちと瞬きを繰り返していた。
そんな人間じみた表情は一瞬にして消え去り、また冷酷な悪魔の表情に戻った。
__そして冒頭に戻る、というわけだ__
「ここさぁ…俺の隠れ家なんだけど?」
「ふぅん…あ、お邪魔してますー?」
「帰れ馬鹿魔導師!!!」
悪魔とその使い魔がきーきーと威嚇するように怒った。
帰れなんて言われても、僕は魔力の過剰消費で動けないのだ。
先程の防御魔法で元より無かった魔力が更に削られてしまった。
「魔力回復したら帰るからちょっと滞在させてくれへーん?」
「知るか魔物に喰われろ」
「はは、冷酷〜」
コイツは勝手に座ってくつろぐんじゃねぇなどと言うが今すぐにでも横になって眠りにつきたいほど疲れているのに頑張って座っていることを褒めてほしいくらいだ。今の状態じゃ立つことも覚束ないだろう。
未だはよ出てけなどと急かしてくる悪魔の声はシャットアウトして考えを巡らせる。
__とりあえず今日中に回復は無理だろうな、
ご飯はどうしようか、空腹であるかぎり魔力は回復しないんだよなぁ__などなど。
あぁ、考え事をしていたら眠くなってきた。
ふわふわと意識が持ち上がる。ふらふらと体重を支えられなくなる。
そのまま眠気に抗えず、僕の意識はどこかに飛んだ。
眠る直前、悪魔の焦る顔が見えたから少しだけ優越感だ。
___
「おーい、起きろって」
ゆさゆさと赤い髪の魔法使いの体を揺さぶる。そうして何度も繰り返してみるも、んん…とくぐもった声を出すだけで起きる気配は無い。
こいつの魔力を軽く吸い取れば起きるんじゃないかと試みたがダメだった。こいつには魔力が一滴すら残っていなかったからだ。よくこんなんでさっきの防御魔法を使えたな、と感心するほどだ。
「あんな威嚇してきたのにひよっこ魔法使いちゃんかよ。」
見た目と魔力量から見て、天界の魔法学校生だろう。
17歳くらいだろうか。
じゃあ俺の存在はまだ知らない歳ということだ。
俺の存在どころか魔界の知識すら怪しいだろう。
魔物と悪魔がいるヤバい場所、程度の偏見しか持っていないヤツだきっと。
そんなヤバい場所だと知っておきながら
どうしてこんなところに居るんだ。
それを聞き出そうとしただけなのに随分威嚇されてしまった。
「ちっ、こいつほんとなんなんだよ。」