もう一度君に会おうとして、望遠鏡をまた担いで。
【Part11】
>>2-4
>>2 ルール・注意事項
>>3 自己紹介
>>4 予備
午前10時。この家にひとりで、一匹で寝ていた犬がいた。
彼の名前はメル。ポメラニアンのオスである。
メルの家には誰もいない。みな、仕事や学校で忙しいのだ。
――ワンワンワン!!
ムクッと彼は起き、風を受けて踊るカーテンに向かって吠えた。そう、メルはとても怖がりなのだ。
それにひとりぼっちになるといつも彼は寂しくなる。早く誰か帰ってこないかなぁ.....と。
扇風機が首を振り続け、外で蝉が鳴き、家の前を救急車がけたたましい音を立て過ぎていく。
このような状況で起きていても楽しいことなんてこれっぽっちもない。
また、彼はサークルの中で眠りについた。