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2:絶叫の騎士:2017/11/15(水) 00:25

「青の騎士ベルゼルガ物語」よりW-1/一型装甲兵士

そのブッ飛んだ設定から今なお賛否両論の「メルキア騎士団編」に登場するこのメカは、不思議な魅力に満ちている。
劇中では新型の機動兵器として軍に配備され、パイロットの顔も声も分からないまま(文章でしか通信しない)、時には命令を無視して主人公を追い掛けて襲ってきたりするなど、兎に角謎多き存在であった。だが、その正体は想像を絶するものだった。
まず、この機体にはパイロットが存在しない。無人兵器なのだ。そうとも知らず、いもしない本機のパイロットを時折叱責するハーベイ(W-1の"上司")というキャラクターの様子がどこかコミカルだ。「馬鹿な事やってないで早く開けろ!私だ!」
更にこの機体には、兵器の枠に収まらない恐るべき秘密が隠されていた。本機は無人兵器の開発計画と偽装されながら、在来の人類を抹殺を目的とすること、更には特殊な因子を持った新たな人類をその体内で育成、出産するという役目を与えられていた。軍を影から操る本作の黒幕、その手先として大量生産されたW-1は、やはり黒幕に乗っ取られた(というより最初から手の内にあった)軍の宇宙艦隊とともに、劇中の舞台であるアストラギウス銀河から一つを除いて数多の可住惑星を滅ぼしてしまったと推測されている。
デザインも実に洗練されている。シルバーメタリックの全身は一層機械らしく、ツインアイのゴーグルめいた頭部構造物は血の通わない冷徹さを感じさせ、それでありながら手足は細長く比較的人間に近いデザインをしている。
この機体には主人公の体細胞から培養された脳を利用したバイオコンピュータが搭載されており、これが一応のパイロットである。主人公と対峙した際のやり取りは渋い。
主人公「俺は二人も要らない」
W-1 ―YES―

あと、W-1と書いて「ダブワン」と呼ぶ通称も好き


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