〈世界観〉
とある世界は昔の日本に似た場所だった
服装や文化等に細かな違いはあるものの和風と呼べる範疇内
町には多くの人が行きかい和気藹々とした雰囲気が漂う
ただ大きく違う点が一つ
子どもの人数の少なさだった
すれ違ったり買い物したりたまに立ち止まって談笑したり、と思い思いに過ごす人々
その中に子どもの姿は無く全員が全員成人した大人ばかり
時刻は昼過ぎ
小さな子どもが遊びに周り少し成長した少年少女も遊びや店の手伝い等をする頃。
そんな時間にも関わらず街を行くのは大人だけ
子どもの笑い声の聞こえない町はよくよく見れば異質である
この世界に子どもと言える住人は非常に少ない
20を超えていない歳の子どもは町で見ることは珍しく普段は山奥の大屋敷で過ごしている
子どもは貴重で守るもの、という決まりが過剰に働く世界の子どもは隠れ住むしか無い
町などで普通に暮らして居ようものなら危険にさらされ誘拐される事もあるかも知れない
町に出るのもある程度成長した者だけ
そんな世界の子どもはどの様にして生きていけるというのか