*世界観*
時は現代。
近頃、闇世界の間では、実に奇怪な噂が広まっていた。
ヴァルプルギスの夜の、再現――――。
かつてヨーロッパの各地で行われていたとされる、魔女達の大集会。
再現とはいっても、実際の趣旨は、当時のものとは少し異なっていた。
噂曰く、かつての魔女の末裔である男女、魔女、魔法使い。
あるいは特例ではあるが、新たに魔術の力に目覚めた者達を世界各国から召喚し、
一夜に渡って殺しあいをさせようというのだ。
そしてこの殺戮の宴は悪魔達の娯楽として扱われ、闇の底から数多くの悪魔が、
その夜現世に集うと言う。
日時は、4月30日の日没から、5月1日の明け方まで。場所は不明だが、
ヨーロッパに存在するとある館にて行われるとの事。
...とはいっても、実際一夜といって良いかは微妙な所だった。
何故なら悪魔達の術により、この一夜は最後の決着がつくまで明けることは無いのだから。
――――一夜、もしくは幾夜とも続くかも知れない悪夢に、
彼らはまだ気付いていない。