【ありがとうございます…】
こんばんはー…なんてな、最強ではない悪魔のマイナだ。
いまでも怨みの火を見るとついあの時のことをおもいだしてしまう。
ま、別にもう気にはしてないが
俺…私と姉さんは生まれながらにして悪魔だった。
それも外の世界で言うきりなんちゃら教って奴等が集う田舎町で
そりゃあはじめは親も隠しはしたさ、我が子が悪魔だって知れたら、魔女扱いだ。
ある日、近くの集落同士の紛争が起きて私たちの町も戦場と化した。
寝ても覚めても地獄の日々がはじまった。
そんなときだ、いもしない神に念じれば助かる。紛争は終わる。そう信じたバカ共が
町の娘全員が禊をするよう命じた。まあ、そこでボロがでちまった。
わたしと姉さんの背には小さいが、悪魔特有の翼が生えていた。
そしてバカ共は私らを指差し『悪魔だ!魔女の手先だ!』って喚きだした。
親は『我が子に悪魔が取り憑いた!』とかを言い出して、結局私らは殺されることになった。
ま、ウザかったかし、生まれつき悪魔の力は持ってたから大体を姉さんがぶち殺したけどな。
は?方法まで知りたいのか…?悪魔特有の翼と尻尾をうまく使って首をちょんぱってな
バカ共はひいって震え上がって土下座、許してくれってな。
わたし的には殺したかったが、姉さんがやめろっつったからやめた。
そしたら、次の瞬間にバカ共の一人がわたしに何かをぶっかけやがった。
紛い物なんかじゃない、本物の聖水だ。
わたしは激痛に耐えられず、じたばたと暴れた。
それを見た姉さんが、わたしに駆け寄ってきてくれて
『大丈夫ですから、待っててください』
って言ってくれたのが最後に見た姉さんの生き生きとした姿。
わたしの処置が終わったと同時に、姉さんはバカ共によって
銀の槍で突かれた。何度も何度も槍を刺されまくって、姉さんの背はぐちゃぐちゃになってた。
『コノウラ…ハラサデオクベキカ?』
私の脳内に廻ってきた言葉、私はカッと目を見開くと
今の俺の能力である、怨みを炎にかえる力を解放した。
バカ共はこの世に存在しないほどの熱を持つ、怨みでできた炎に焼かれ、死んでいった。
それからしばらくして、姉さんに駆け寄り意識や鼓動を確認した。
そのときは大丈夫だった、しばらくすると、姉さんが目を開いて私に微笑み…
『生きて』だけ残して生き耐えてしまった。
私は怨みを持った全ての人間たちを、怨みの炎を使い、灰にした。
…と、ここまでだ。
俺はいまでも姉さんのことが忘れられない。
それだけだ、じゃあな