森の奥を切り開いて建てられた、広く荘厳な学園。堅く鎖された門の中では、二つのクラスに分けられた生徒がいた 。
財界の跡取りとして作法や礼儀を学び、一流のお嬢様を目指す「 令嬢科 」、
そんなお嬢様を護れるよう、立派な執事になるための「 執事科 」、
二つのクラスは棟も寮も違い、交流するプログラムは学園から与えられていない。しかし、学園にはまことしやかに昔から言い伝えがあった
「 卒業までに契りを交わした執事とお嬢様の忠誠は、二人を死が分かつまで千切れることはない 」