時雨 「……あ、おはよう、もし良かったら手伝うよ?」 水平線の彼方を見ていると、ふと誰かの視線を背後から感じて振り返ると、雲龍型航空母艦の四番艦である笠置が機銃を段ボール一杯に詰め込んで工廠に向かっているのを見て、岬から相手の方へ歩み寄り、軽く挨拶をすると、機銃を幾つか持って運ぶのを手伝おうかと問いかける。
「あっいえ大丈夫ですよ。邪魔してしまったようですし…」 時雨を避けるようにそそくさと走り去ろうとする