ガラガラ…。
爺さんいますか?
名前も分からんから仕方ない、と
素直に爺さんと言ってしまう藍玉。
悪気はこれっぽちも無い。
おう、やっとるぞ…何だ、お主か
(戸棚の中へ菓子を探す最中に玄関から人の声、
顔を見てみた、が…昨日のあやつでは無いか)
長話なら此処でやらんでくれ…どうしてもと言うのなら上がって行け
(戸棚の中を見…あった、確か…ろくむ?…そういう名の菓子だったはずだ
赤い箱に詰め込まれ、いかにも美味そうだったが…儂の口には合わぬのよな
なんて思っている暇がもったいない、その箱を取って縁側に足を運ぶ)