(くるりと踵を返して人通りの多い街中から少し外れたところへと移動する為に歩き始める。陰陽師の独特な気配を察知することは容易いが、それでもこの虫の大軍のごとくわらわらと歩き回る人間の中から探し出すのは中々の至難の業で、いっその事適当にそこらの人間を虐めてみるのも一興かと考えを改めて、とにかく人気の少ない通りを選んで突き進み、良さげなところで立ち止まるとその場に蹲って苦しそうにする演技を始めた。すると人の良さげな一人の青年が近づいて声をかけてきたので、ニヤリと口元を歪めて笑ったあと青年が逃げる隙を与えぬように素早く動いてその喉元を鷲掴みにし)
だめだよ、お兄さん。相手が人間かどうか確認もせずに声かけるなんて。僕が視える霊感は感嘆に値するけどさぁ。
__はあぁ…
( そんな人混みの中… 目を引くこともない様な制服姿で
思わず目を引く様な表情でだらりと道行く女子1匹…。
__立ち読みくらいで怒ることもないのになぁ。そんな事を考えながら )
…あー、青い空…。
( 一瞬、感じた__ 変な気配を放っておこうと思うこの… “陰陽師”として
意識低いこの者は… 今、自分が近付きつつある危険の事などいざ知らず
ただ “平和ー。” な雰囲気漂わせ… 無意識に 危険の元へと近付いていた )