やぁ。君が『御影』かい？
君のことは聞いているよ…白き闇の住人,純白の翼をもつ妖悪魔……だったかな？
……あ？俺の名前？
フッ この俺様に名乗れというのかい？
ククク……物好きな奴も居たものだ。
これだから人間は……（溜息
しかしそう簡単にこの名を聞けると思うなよ。
いいか、よく聞け。世界は我が手中にあるのだ 。
そう。……俺様は世界のひとつや二つに破滅の波動を打つことぐらい簡単にできるような、強大な渦々しき力を秘めている
つまりは我こそが“最凶の強者”なのだ
……分からない…、だと？
まぁ、いいさ。お前らのような愚民には、我が闇の放つ閃きを理解できなくても仕方ない。
だが、我が名前を知らないと私と話しにくいだろう。
それなら、いい。特別に、教えてやろう……
刻み込め…？我が名はーー「闇夜君臨─黒翼の吸血鬼」
ククク……そうさ！その顔、その顔さ……！
さぁ、恐れおののくがよい！我こそは、そう、人々に『闇の魔界を君臨し,神に選ばれし漆黒の黒天使』と囁かれ,恐れられているあの人物……偉大なる『魔王』様の血を受け継ぐ者なのだよ。
君も私の名は何度も耳にしたことがあるだろう
フッ…思い出したかい？
我が闇の放つ煌めきの恐ろしさと、美しさを…… //
そうだ。今、思い出したのだが、私は君に頼みがあるのだ。
世界を手にした私にも、夢、いや目標がある。
君には私の目標に手を貸してほしいのだ
その目標とは……
そう、天界に蔓延る愚民，自らを「ゼウス」と称する『彼』を倒すこと。
それにより私は天界を破壊し、闇の煌めきでこの世の全てを包み込むのさ……！
どうだい？
君も、手を貸してくれないかい？君も一応は闇の住人なのだから。
そして、君の暗黒の知識の全貌が私のテストによって引き出されれば我らの勝利は完全なものとなる。
(フッ……まぁ、君がいなくても我率いる魔王軍の勝利は確実なのだがな… )
とりあえずは一度、考えてみてほしい。
君にとっても悪くない話だと思うぞ。
何故ならば……
光は、遮る物が沢山ある。そして光は遮られたら消えるのだ。
だが、闇はどうだい？
遮られることはなく消えることもない。
闇は、どこまでも全てを貫き君臨するのだよ …
そう、光と闇、勝つのは必ず闇なのだ。
闇の閃きを前にして、通すべき己の光などない……そうだろう？
どうかな？
私もあのような愚民に構っている時間はあまりない。
だからこそ君−−白き闇の住人，同じ紅き夢の中で躍る君の力を借りれば、我らの勝利までの時間は大幅に削減されると思うのだ。
まぁ、今一度考えてみてくれーー
信じるがよい…君のその右目“邪気眼”の疼きをーー君のチカラを。
さらばだ、御影
また会おう……紅き夢の中で、躍る時まで・・・