一人暮らしをしている大学生、悪魔がいた。
悪魔が住んでいるのはごく普通のアパートだが、たまにおかしなことが起こった。
大学から帰ってくるとカーテンの形やゴミ箱の位置などが微妙に変わっている気がするの
だ。
最近は誰かにつけられてる様な気もしてきた、流石に気味が悪くなってきた男は大学の友人、陽炎に相談した。
悪魔が「もしかして…ストーカーか？警察に言うのが一番良いと思うが…
警察は実際に被害が無いと動いてくれないって聞くしなぁ…どうしよ……。」
と困っていると、陽炎は「…じゃあ大学に行ってる間ビデオカメラで部屋を撮影しておい
て、
もしストーカーが部屋に侵入してるのが撮れたらそのテープもって警察に行けば良いじゃ
ん、 不法侵入してるわけだからさすがに警察も動いてくれるだろ。」
と具体的な解決策を提示してくれた、やはり持つべきは友！これは良い案だ！と思った悪魔は
早速次の日の朝、部屋にビデオカメラを設置して録画状態のまま大学へ行った。
大学から帰ってきた悪魔は焦った、久々に部屋に違和感がある、
「これは期待出来る、マジにストーカー写ってるかも…」と思いながらビデオの録画を止
め、再生した。
しばらくは何も写らなかった。
しかし夕方になると、ドレミが包丁を持って部屋に入ってきたのだ。
「…!!!!!!」ビビった男はすぐに友人に電話をかけた、
「ヤッベー！写ってる写ってるストーカー写ってる!!!!」と若干興奮気味に伝え、
それからは録画を見ながら陽炎に内容を実況した。
「ゴミ箱漁ってるよぉ…」「今度は服の匂い嗅いでる…キメェ!!」今までコイツは何回も
来ていたのかと思うと
悪魔は背筋が凍る思いだった。「これで警察も動いてくれるなぁ」と少しホッとしてると
画面の中のドレミは押入れに入った。
｢うっわ…押し入れの中入ったよ、しかもなかなか出てこない……」などと陽炎と喋って
いると、また誰かが部屋に入ってきた。
悪魔は言葉を詰まらせた。
部屋に入って来たのは自分だった
そしてビデオの中の自分はカメラに近付き録画を止める。
そこでビデオは終わっていた。
漏らしましたわ。