幼稚園先生組(しゅしゅ→←寡黙)
「ちぇりーせんせーじゃーな!またあしたー!」
「うぃっす」
キラキラした笑顔で悪魔は手を振り、親友の陽炎と共に園の正門をくぐって家に帰っていく。
この二人で全ての園児は帰宅したことになる。
ようやく絶え間ないストレスから解放され、寡黙はもはやそのまま教室の床に倒れこんで寝たい気分だった。というかもう横になった。ひんやりした床が気持ちいい。
「寡黙先生、そこで寝ちゃダメですよ」
瞼を軽くつむったまま微睡んでいると、頭上からたしなめるような優しい青年の声がした。園児たちの遊んでいたおもちゃや絵本を片付けている最中のようで腕の中はいっぱいだった。それがなんとなく、寂しい。
「……しゅしゅたん」
息を吐くように自然と名前を呼んでやれば、しゅしゅは微笑んだまま持っていた荷物を床に置いた。そして床に跪き、寡黙の上から覆い被さるようにして抱きしめた。転んで泣く園児にもよくする優しく温かい慈しみの抱擁。だが寡黙はそれ以外の抱擁も知っていたのでなんとなく物足りなかった。無表情ながらもむくれている顔をしていると笑い声がした。
「絵本を妬いたんですか?」
「……んなバカな」
「明日祭日ですし、ゆっくり休めますね」
「おう、これ以上休みなしにアイツらに付き合ってたら胃が破裂する」
「それは大変だ」
ちっとも大変そうでない喋り方でしゅしゅは言いながら、寡黙を抱きしめたまま労わるようにその頭を撫でる。さすがに気恥ずかしくなって寡黙の顔は少しだけ染まった。子供扱いされるのは気にくわないが、事実しゅしゅの方が年上であり、年の割にはかなり老成していた。案外自分も手のかかる園児の一人として見られているのやもしれないと、考えていたら、耳元に唇が寄せられて小さな小さな言葉が吹き込まれた。
「でも僕も寂しかったので、今夜と明日はたくさん構ってくださいね」
優しさは一変して色艶のある誘惑と化した。
ああなんだ、ちゃんと恋人として見てくれている。
跳ねる心臓と昂ぶる熱をなんとか押さえ込みながら、ただ一言「ああ」と返して、目前にあるしゅしゅの口に噛み付いた。
bbsに載せればよかったかもしれない(><)
文字数のため色々削ってまつ(><)
幼稚園の先生組最高(><)
うひょぉぉおおお