なんだろ…聖なると悪魔のやりとりを見てると凄まじく聖書悪魔の短編が書きたくなるんだ……(カキカキ)
早速書いてるじゃないですかパイセンっ♡
完成するの待ってます♡
さ、挿絵は任せろハアハア><
えっえっ…!?
が、頑張って書き上げます!うわわ挿絵とかまじか!腐った人狼さんと松茸さん待ってて!
聖書悪魔
cp要素薄め
珍しい奴がいる、と思うと同時に体は既に動いていた。
「聖書!」
「!?」
小走りした勢いそのままに肩をバンッと叩いて挨拶をして悪魔はニカッと相手に笑いかけた。挨拶とも言えない粗悪な扱いを受けたにもかかわらず、聖書は無言のまま眉間に小さな皺を引き寄せ、そして振り返ることなく悪魔が触れた箇所をほこりを払う仕草でささっと払った。それを見た悪魔はもちろん不満げな表情を浮かべる。
「なんだよー、バイキン扱いか?」
「お久しぶりですね悪魔殿。相変わらずお加減は良いようで」
「おう微妙に嫌味な言い方だな。おひさー」
嫌味な言い方、と形容された聖書は今度はやっと悪魔の方を見た。エメラルドグリーンの綺麗な瞳に見つめられながら、相変わらずの仏頂面だなあ、と悪魔は心の中で呟く。しゅしゅたんと推理の話をしているときはあんなにウキウキしてるくせに、いざ自分が話しかければ笑顔の仮面は崩れ、中からどこか鋭い目をした少年が冷たい表情を携えて露わになる。
聖書はエクソシストを尊敬している。ならば悪魔を憎むのも仕方ないことなのだろう。
自己完結して悪魔はふうとため息を吐いた。
「皆様まだ集まりませんね」
聖書が発した言葉に悪魔は頷いて返す。集合時間までまだ数十分あった。そしてまたもや、会話は打ち止めになってしまった。
なんとかこの二人きりの気不味い空気を打開しなくては。
悪魔はしばし考えたのち、二人の共通話題となり得るものをようやく一つ探し当てた。
「そういえばしゅしゅたんがこの前な」
「! はい」
予想通りに聖書は反応を示す。思った通りに聖書はしゅしゅたんの話題にはわりと興味があるんだな。正解らしきルートに入れたことに安堵すると同時に、悪魔の心中は複雑なものになった。
人狼ゲームが好きな自分としては、推理に真剣な聖書とは兼ねてより仲良くなりたいと思っている。だが、聖書はどうも悪魔と仲良しこよしやるつもりはないらしい。当たり前といえば当たり前で、でも傷付く事実でもあった。
だんだん辛くなってきて耐えきれなくなり、悪魔はついにしゅしゅたんの話を止めて聖書に向き直った。
「あのさ聖書」
「…はい?」
話が途切れたことに不思議そうな顔をしている。
悪魔は意を決して心情を吐露する。
「友達になろう」
沈黙。
沈黙。
「ーーーっやっぱ忘れてくれ!なんでもな、」
「嬉しいです」
「え!?」
耳を疑って俯きかけた顔を勢いよくあげた。目の前の聖書は自分と目を合わせず遠くを見つめていて、無表情ながらも頬が少し赤く染まっていた。まさか幻聴じゃないというのか。確かめるように悪魔はもう一度問いかけた。
「友達だぞ……?本当に良いのか……?」
「ええ、まあ……」
「っしゃ!」
確信できた悪魔はガッツポーズをして飛び跳ねた。てっきり「寝言は寝て言え」くらいの厳しい返しが来るのを覚悟していたがまさかの結果である。嬉しさをかみしめながら人の気配を察して振り返ると、ちょうど向こうでは村に入ってきたばかりの寡黙の姿があり、挨拶と共に喜びを伝えるべく悪魔は駆けて行った。
「チェリー先生!!!聞いてくれよ!!!」
「うるせえな…なんだよ」
残された聖書は少し呆気にとられた風に小さくなっていく悪魔の姿を見つめ、やがて目を伏せて口元に小さな笑みを浮かべた。そして小さくガッツポーズをして、
「まずは友達から、というやつですね」
悪魔は知らない。
聖書が悪魔の「友達になろう」を、いわゆる「まずはお友達からお願いします」という恋愛フラグと勘違いしていることを。
そして自分が思う以上に、この緊張してつい仏頂面になってしまう男にかなりの好意を持たれていたことを。
やがてそう遠くはない未来、「そろそろ友達から恋人に昇華しませんか?」「は!?!?」「えっ?」といよいよ勘違いが露呈してまた一悶着が起きるが、それはまた別のお話。
お待たせしました……ふたりともキャラうまく再現できてなくてごめんなさい…(><;)