ぼたゆりかもしれないものが出来ましたアハアハ
「ぼたりーん!」
橙色に染まる村の集会所で、ラベンダー色の髪をひとつにまとめた少女が、花束を抱えて駆けてきた。
名前を呼ばれた本人は、目を丸くしている。
私も突然のことに事態がすぐには飲み込めず、少しの間固まっていた。
百合さんは私たちのところへ来ると、人を惹き付ける快活な笑みを浮かべ、私の隣にいる牡丹さんへと、その両手に大切そうに抱えた、白い花束を差し出した。
大輪の向日葵。それは雪のように白く、柔らかい印象を与える。
「ありがとう、嬉しい」
私の横ではにかむ少女。肩のあたりで切りそろえた、ゆるい内巻きの髪を揺らしながら、向日葵をそっと抱きしめる。
百合さんも頬を染め、幸せそうな表情をした。
なんだか私がすごく場違いな、それはもう邪魔者なのではないかと不安が胸をよぎり、2人に声をかけ、集会所をあとにした。
白い向日葵。
「ほどよき恋愛」
そして
「あなたを思い続けます」
生温い液が頬を濡らした。
ええゾ〜^
ところで「私」って誰かしら…