｢月が綺麗だなwwwwww｣
突然僕の家に押しかけ、一緒に空を見よう！などとふざけたことを言って僕をたたき起こした悪魔が笑いながら言った。月に照らされた悪魔の顔は普段とは全く違う。とても綺麗で、幻想的な雰囲気を出している。
…僕は、悪魔のことが好きだ。その赤い髪やおちゃらけた笑顔、僕にいつも好きと言ってくる綺麗な声やつり上がった目、長いまつ毛、一度見ると引き込まれそうになる瞳…いつもはふざけているくせに落ち込んでいたら慰め、悲しんでいたら一緒に悲しみ、怒っていたら落ち着かせてくれる。そんな悪魔が大好きだ。
悪魔はいつも僕に好きだと言ってくれている。それなら僕も悪魔に好きだといえばいい話なんだろう。そして両思いハッピーエンド。…そんなこと、わかっている。わかったいるけど怖いんだ。もしも悪魔に拒絶されたら？悪魔に気持ち悪がられたら…？悪魔はもしかしたら冗談で言っているのかもしれない。それを本気に受け止めた僕が舞い上がっているだけかもしれない…そう考えると怖くて、上手く言葉に出せない。悪魔に好きと言えなかった。
僕の返事を期待するように目を輝かせる悪魔の方を向いて、少しだけ返事を考える。…そうだ、と普通にいうか？それとも…嗚呼、そうだ。
｢…ええ。星が、綺麗ですね。｣
悪魔は嬉しそうに、微笑んだ。
悪魔→(←)しゅしゅで書いてみました…！月が綺麗とかは>>746のお姉様の短編を見て思いつきましたわ。