【皆さんの性癖を】BLと書いて冒涜的なLOVEと読みたい【小説にさせてください】

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3:バフ盛り腐女子:2018/06/27(水) 20:34

続き

「俺は、昔から真っすぐでありながら濁った色の瞳が好みであってな。お主がその瞳を変えずに‥そして俺の不興を買わぬ限りは、その元へ行って研究対象”たる者になってやってもよい」

翡翠色の瞳が揺らめく。
私はその時、彼を研究対象としてではなく、1人の個体としてそれを美しいと素直に感じた。
彼もまた、何を思ったか私の黒いだけの瞳を気に入ったようで、どこか満足そうでいて、それでいて何かこちらをからかっているようにこちらの願いを飲んだのだ。


「私を食らうというのは‥私をコロす、というのと同義でしょうか」


よくこんな状況で声が出たものだ、と我ながら感心する。
仕方ない。どちらにせよ、生娘は用意できないのだから、その中で自分の命も彼の命も保持するための糸口を手繰り寄せなければならないのだから。


「面白いことを聞くな。なぁに、この俺の捕食を直で観察してきた魔術師ならば分かると思ったのだが――あぁ、そういえば。確かにお前にはまだ見せていない。俺の高潔なる食事の1つが残っているな」
「見せていない、ものとは‥吸血以外においての食事、でしょうか」
「やはり、その噂程度は魔術師として耳にしておったか。吸血鬼の中でも秘匿とされるものの一種を」
「えぇ。こちらは、何より生命体においての魔術的知識においては秀でていると自負していますが故に」
「お主は魔術師の中でも特に魔術の美徳や神秘に興味惹かれるものであったな。――なればここは1つ、お主のその期待に満ちた瞳に免じ、それをお主で実践してやろう」

吸血鬼の気の代わりようは、人間には理解ができない。と、聞いたことがある。

しかし、その理解よりも遥か上を行くほどの吸血鬼の秘匿”というワードに高ぶる心。
さきほどまでどうすれば生きれるか、と怖気づいていたからだから一転、それなればこの身1つ容易いと思える心に、やはり私とて人間ではなかったのだと理解する。

続く


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