十和田異能パロで人体構造が能力の使いすぎでバイクと殆ど同じようになって汗がオイルになったり脚が車輪状になりだした大和田くんが危機感感じて十神くんのところに逃げてきて敵倒してやる代わりに服従を誓えとか尊くないッスか
ぐらり、重厚なソファーの上で足を翻す。テーブルの上に無造作に上着を投げ付け、あからさまに寛ぐような動作を取る。
「 最近、家の近くにガソリンを撒いている馬鹿がいると思ったら…貴様の仕業か 」
そう言って彼奴の方を一瞥してみると、そうだよ、悪りぃか、と返事が返ってくる。まるで悪びれた様子もないその姿に、思わず苛立ちと共に笑いが溢れ出そうになった。
「 悪いと思っていないのなら重症だな。車屋に行って修理してもらうのをお勧めする。 」
手入れの為されていない、くすんだ金髪を軽く掻き上げてみる。すっかり項垂れてしまっている顔が露になって、らしくないな、なんて率直な感想が頭を過った。
「 黙っていればそこそこ男前じゃないか、人間じゃなくなったからか?人外染みた美しさすら感じられる 」
さも愉しそうに顔周辺を弄る俺に苛立ったのか、額には何本か青筋が浮かんでいる。だが、それと同時に彼奴の顔からは、さらに二つの感情も感じ取れる。
不安と確信。
俺がそのことに気付いた瞬間、焦燥した表情を湛えたままの彼奴に、思い切り腕を掴まれた。
「 いきなり人に乱暴するなんて感心しないな 」
「 …どこまで知ってやがる? 」
「 そうだなぁ… 水深五pくらいか? 」
嗚呼、気付いたのか。
わざとらしく腑抜けた声を出してみると、腕を掴んでいる手が震えているのが判る。