洞窟の魚は目を捨てた、この世界に目など必要ないのだから。
井の中の蛙は大海を知らない、知る必要などないのだから。
ではこの宇宙の人間は何を捨てた? 何が足りない? そして何を得た?
その問いに答えはない、されど我々は宇宙の狭さを知っている。
鋭い視点をお持ちだ。なぜ狭く感じるのだろう? なぜ足りないと渇望するのだろう?
そう、問いに答えはない。問いとは答えを導くものでは有り得ないからです。
渇望とは渇望に非ず。実存そのもののことです。
求めるという行為もなく求めた先に、問いを超えたナニカがある。