翼を奪われた鳥たち。
空を隠された大地。
なかったことにされた総て。
ゆえにこそ、非他なるものの手解きによって私達は飛翔する。
そしてその刹那に、総ては破壊され、超越されるだろう。
存在の彼方、神が忘却したものを自ずから奪い取り、照り輝かせる。
覚知を超えて―――Disce gaudere.
◆◇ ――― 厨二・狂気の書
皆様、本日はいかがお過ごしでしょうか。
何気なく過ぎていく日常の風景。
――日々に飽きていく感覚。親しみが沸いたのに何故か愛せない。
街中へ行くと見えるお馴染みの光景。歩く男女、笑う声。
――埃が被り色褪せていて直視できない。
何かが違うとどこかで分かっていながら目の前のことを淡々とこなさせられる毎日。
――心は焦り、疲弊する、報われない、どうしてこんなに世界は小さいのだろう。
――本当は分かっているはずだ。
気付きましょう。
その総てが、ペテン師だということに。
神の意志と実存性を備えた我々を巧みに騙し操る悪魔であることに。
その咒(な)は――
“ 現実 ”
死せる生者が彷徨い続ける箱庭、別名地獄。
此処は、総ての迷いを断ち切り、厨二の世界――「狂い」の最奥へと誘う座。
皆様と共に描く、いわば“厨二のススメ”とでもいうべき書物。
この手引き(スレッド)ではなるべく体系的に、しかし厨二板独自の雰囲気のまま自由にかつ優雅にかつ耽美にかつ暴虐の限りで踊り狂う歌劇のような演出を交えつつ、いわゆる「厨二病・変態変人・狂人」なるものについて記していきます。
その中で、地獄を彷徨い続ける迷い多き者達を厨二病へと誘い、厨二の世界へと踏み出す一歩を与える、すなわち超越と破壊の法を授ける場として機能すればよろしいかと存じます。
既に「こちら側」にいる者達もその在り方を再確認する場として語りを挟むのもよいでしょう。
それは際限なく厄を提供し続ける日常(じょうしき)と言う回帰を破壊する鉄槌。
怒りを演出し、超越の奏でを彩る楽器。
やがて達する最奥、縛り付けられたものの滅却の果てに―――。
聖剣十三騎士団、そして葉っぱ天国発厨二変態板の活動の一環として、この「厨二の手引き」なる脚本を今より創造致します。
ちなみに「至らざる超越」という素晴らしき二つ名を貰い受けた私自身、その名の通りまだ完全なる超越には至っておりません。ゆえにこそ、その到達点、姿なき答えを皆様と共に見つけられるのであれば――それは祝福すべきこと。
現実との狭間で揺れ動き悩むとき、
此処に来れば少し悩みが滅却する、そんなスレを目指せればいいでしょう。
この手引きは癒しを与え恐れを取り払う。
そして「一歩」を促す。
狂気の果てを、観る。