王都は人の見た目をしたもの、それとは別の見た目をしたもので賑わっていた。
そんな王都を離れた森の中、そんなところに一つのこじんまりとした村があった。
その世界では珍しく、人だけが住む、そんな村だった。
村人はその村に対して何一つ不満など存在しなかった。
しかしそんな村人でもとある事を望んでいた。
それは…“能力”。
この村がつまらないわけでは無い。逆に、この村が平和なわけでも無い。
周りの森に魔獣がいないとは限らないだろう。
人を狙う者がいないとは限らないだろう。
望む理由は恐れもあった、憧れもあった。
だって仕方がないだろう、他の国では、街では能力を持った人や、亜人がいるのに
危険と隣あわせの村には守りが何も無いのだから。
村人たちは願い続けた。
神社ほど大層なものなどその世界にはなかったが、いつか変われることを望んでいた。
そんな望みを伝え続けた毎日が続いた。
しかしある日の朝だった。
何かが違う、何かが違った。
_______ そう、目が覚めれば昨日人間だったのが夢だったかのように
皆、それぞれの望んでいた姿に変わっていた。
これな。ぽい
それな。