さよなら。 (そのまま、一直線にナイフを腹へと急降下させた)
(__刹那的に、意識が微睡む。まるで白昼夢のように。赤い斑点と血飛沫が地面を彩って、心臓が動いて、動いて、動いて、仮面は崩れ去る。天使のようにまっさらな白髪も、心を掴む清涼な琥珀色の双眸も、がらりと補色に色を変えた。白髪は黒髪に、琥珀色の双眸は藤紫に色を変え、ローブまでもが漆黒に変貌した。崩れ去った天使...否、完成された一人の悪魔は、たった今檻から解き放たれた)