(裏ストーリー)
水の戦士は自暴自棄になっていた。
なぜ素直になれないのか。
彼は悩みに悩んで森にたどり着いてしまった。
「男が喚いて逃走とか、ダッサ」
後ろから声をかけたのはユラ。彼女は彼の後を密かに追っていた。
「お前に何の関係がある」
彼は後ろを振り向かず、歩みを進める。その様子をただただ微笑んで、ゆっくり追いかける。
「悪いと思ったんなら謝ればいいのに。何が生い立ちよ、何がプライドよ」
彼女はド正論を言っている。だが、それは今の彼にとても深く刺さった。
「……そういうもんなんだろうな。何をムキになってたのか……」
彼は月を眺める。知らぬ間に、心の毒素が抜けきっていた。
「俺、謝ってくるわ……」
彼は学園へと走っていく。
「私も一緒に謝ってあげるわよ」
(ユラも同じく、学園へと向かう)