僕は天使と死神のハーフだ。
親はとても優秀な「能力」を持って居て、その能力を活かして、反乱を起こすものを秘密裏にころす、
いわゆる暗殺者をして居た。
親が優秀なら、子だって優秀なはずだ…そう期待されて産まれたのが僕だった。
僕の能力は「コピー」。「能力」を持っている人をころす事でその能力を緻密に正確にコピーする、というものだった。
親は嘆いた。もっと、もっと素敵な能力を、と。
血に塗れないと、人を攻撃する「能力」すら持てない出来損ないの娘に父は当たり散らし、以前よりも酒で溺れた
母は娘なんて産まれて来なければよかったのに、と父の変貌を見て涙した。
でも掟で、子供は17歳になるまで捨ててはいけない、というものがあった。
何故かというと、能力は産まれてすぐでも診断できるものの、能力が出るのは17歳からだからだ。
僕は「お前に存在価値はない」「出来損ない」と毎日怒鳴られ、暴力を受けた。
小さい頃から言われたのだ、流石に僕はそうなのかなと思って、ただ人形のように「ごめんなさい」と言った。
時は流れやっと17歳になった。
僕は、17歳になったその瞬間に親を殺した。
そして、鮮血で少しむせながら、死んで虚ろになって行くその目に、僕に向けられた怯えた表情に、自らにかかった少し生暖かい美しい赤い液体に。
「なんて美しいんだろう」と、そう思った。
そこで直感的にわかった、僕に親の能力が譲渡された。と。
母は「無限魔力」父は「不老不死」。
ならなぜ父は死んだんだろう、と脈を計りながら思う。
ろくに学校も通わせてもらって居ないので、学がない僕には分からなかった。
しかし無限魔力を持って居てもなんの魔法も使えない。
そこで、ふもとの村に初めて降りて見た。
鮮血に濡れた僕を見て、村の住人は怯えて引っ込んでしまった。
そこで銃を向けたやつを、近くにあった鎌でころす。
どうやらそいつの能力は「火炎魔法」だったらしい。
なので地面すら燃やして歩いた。沢山の家が潰れ、沢山の人が死んだ。
おかげで沢山の能力が手に入った。
「氷結魔法」【自然治癒】「武器」
随分と優秀な能力を持った村だったんだな、と思った。
村で取った鎌を手に、沢山のひとをころしていく。
と言っても流石に無差別じゃない。
強い「能力」のひとをころしていった。
僕はさらに強くなった。
それに、不老不死なので、時間は有り余るほどにあった。
【全魔法取得】【能力制御】【自然治癒】【不老不死】【無限魔力】【全知全能】【能力付与】【魔法耐性】
千年たらずでこれを集めた僕は、自分より強い者を探して今いるここにたどり着いた。
(今過去話作ったわけじゃないからね、昔からあっためたやつだからね、、…ごめんなさい今作りました)