.....いつも、お世話になっているお礼ですよ...
(カレンに寄り添う)
「……私よりもいいじゃない、あなたはいい人に恵まれたわね」
その様子を見ていたマリアは魔王に、こう話す。
「お前は、誰かに世話になるなんてこともあまり無かったからな。ましてや、友人なんてな……」
魔王は徐々に目覚めていく。なぜ自分はマリアとニャルを重ねていたのか……と。
マリアとニャルは、見た目はもちろん中身も似ていない。ただメイドであったというだけ……
彼は何かに惑わされていたのだ。自分の闇に、しがらみに。
それが次第に解け始めたのだ。