>>28
「……探偵ごっこ。……そもそもこんな町に探偵も何もないですがね」
(怪しい、という次元を七回転半くらいしてもはや怪しくない人間が怪しい、という触れ込みの街である。
不可解な死に方も日常茶飯事……と、そこまで思考を回して)
「……バラバラ、ですか」
(直後の相手の訂正(かはわからないが)にもかかわらずそれを繰り返す。
そこで表情を変えて、)
「まぁ、ここにいる……ということは大方どちらかの組織にパイプでもあるのか……それとも両方かでしょうねぇ。ちなみに私は能力も度胸もないので危害を加えるつもりはないですから」
「まぁそれはいいとして…、ここから貴女はどうするんです?」
「 んふっ、そうね〜…でも不思議とい〜っぱい毎日ラボに不自然な死に方をされたご遺体がくるんだもの、気になっちゃて〜、こういうのは管轄外だからあまり首は突っ込みたくないのだけどね 」
( 頬に手を当てながら、困ったような表情で呟き。そのまま目の前の彼女を観察していればバラバラという単語に少し表情を変えたのをみて、首をかしげて。その後の言葉を聞き警察……じゃなさそうね、そう考えつつ夜風に靡く髪を抑えながらふっと笑顔を浮かべて )
「 私も能力はないわよ〜、おあいこね……それに私はどっち側でもないしどっちもつく気はないわ〜 」
「 どうしようかしら……、いざとなったら強硬手段逃げるけれど、それまではじっとしてるほかなさそうねぇ、困ったわ〜 」