>>10 「ええ、ではお言葉に甘えさせてもらうわ」 言ってシロは先程まで凭れていた墓石に向き直りしゃがみ込む。 白い指先が墓碑銘を撫でる。 その墓碑銘に刻まれた生涯は決して褒められたものではないが、シロはそれを否定することはしなかった。