とは言っても難しいのが実情な気がする。
存在証明には、いくつか条件と順番があるのも事実。
いち、他者に永続的にその価値と認められること。
に、承認された価値を、自分が共有できていること。
さん、その価値がいつでも実行できること。
試しに、飛行機という固有の器に対して、人間の魂を入れて、飛行機人間なんていうのも作ったとしよう。彼は、飛べる。人を、物を、運ぶ。
そして、空から見たときの絶景を与える。
それらが人々が承認する価値となって、彼自身もまた、その価値を共有し、いつでも実行することができれば、その存在証明は完了するだろう。
けれど、もし彼を人々が「使えない道具だ」と切り捨てた場合、たとえ彼が承認される価値を共有したとしても、使えない道具だという意識が自分が共有していることになるので、存在証明は完了しない。
この3つの条件がしっかり満たされていなくちゃ意味がないんだ。これを僕は結合と呼んでいる。
人間の魂と固有の器。
その組み合わせと結合こそが、ドラマツルギーの呪いに対抗する唯一の手段だ。