「Hello」 暗がりの中、少しだけ薄い彩度の灰色が落ちる。 埃がチラチラと舞う。その間に。 耳、首筋、腕、いたるところに続く龍のような「赤いバツ印」に、細い指を這わせた。 「ぼくの夢を覗いていくといい」 それは、それは……ぽつりと佇む椅子に、足首だけを拘束された蛇腹。