「『 いまは自分には、幸福も不幸もありません。
ただ、一さいは過ぎて行きます。』」
( 有名な小説の一説を口にし、あはっと笑いをこぼしながら夜道をあるく人影が一つ。くるくるとローブの紐を弄りつつ鼻唄をこぼしながら誰もいない道をのんびりと進む。ふと立ち止まり雲に隠れた朧な月を見上げそっと手を伸ばし呟く )
「 夜はいいよねぇ〜、人も少ないし、気温も変化しにくい。昼間に動けたらもう少し楽しいことあるのかなぁ…? 」
「 そういえば、このへん治安悪いって聞いたんだけどわりとそうでもないのかな…? 」
( 「 別に戦いたい訳じゃないんだけどねぇ。平和的解決が一番〜」なんてそっと呟きながら、右の人差し指に嵌めている指輪を弄りながら首を傾げ )