>>683それで目を覚ましてもこのルートに入る(コピペ)↓
「────ぁ、」
がくんと、体から力が抜け、その場にくずれおちる
「あ、ぁ、あ…あぁ、…っ!」
いたい、いたいいたい、あたまが、すべてが
「─おや、まさか目覚めてしまわれたので?なんと…想定外でした、自我は完全に崩壊したと思っていましたが…」
こえがうるさい、はいってこないで、やめて、やめて
「─ですがどうやら混乱しているご様子、それは好都合」
顔を覆っていた右手を、急に引っ張られ、倒れそうになる自分を目の前の男の腕がとめる
「さぁ!ご覧下さい歌姫様!眼下の光景を!貴女が起こしたことの全てを!」
そのことばにひきずられ、視線は下の街並みへ
「────、あ」
それは、きっと、地獄絵図と呼ぶにふさわしい光景だった
地面は割れ、地形が変形し、災害が起きたあとのように崩れ落ち、人々の悲鳴が合唱のように響き渡る
「あなた様のおかげでございます!我らが悲願、その一部がいま!我らの瞳の中に!」
「ひ、あ」
あまりの惨状に、脳が理解を拒む、どうして、どうして
「どうして?あなたがやったのではありませんか」
─わたしが?
わたしが、わたしが?
「覚えていらっしゃらない?それは幸運なことでごさいます!…ですが!えぇ!それはあまりに、あまりに都合が良すぎるかと!」
「ひっ、」
「あなたの歌は我らが主、ベテリゲーイゼの負の波動に干渉、拡大化することを可能とする、我らの願いを叶えるにふさわしいもの!説明すれば解りましょう?今、この惨状が!光景が!絶景が!どうしてこうなってしまったのかを!」
「あ」
うたった
「あ、ぁ」
うたった、うたっていた
「ぁ、あ゛、ぁ」
壊れていく街に目もくれず、わたしは、わたしは
「貴方のせいだ、歌姫」
ばきんと、なにか、ふかいところで、おとがした
「─さぁ、歌姫様、どうかお手をおとりください」
「────ぁ…」
「あなたはもう戻れない、仲間の元には、ヒーローなどには、ですが、えぇ、──ヴィランならば」
「あなたに居場所を与えましょう」
「あなたに安らぎを与えましょう」
「あなたに祝福を与えましょう」
「えぇ、だって」
ひとりぼっちは、おきらいなのでしょう?
ひとり、は
ひとり、ぼっち、は
てを、のばす、もう、なにも、かんがえ、られ、な
(うわ……)