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『紫陽花は知っている』
2.変かも
そして土曜日。
私たちは雨の降る中、小塚君家の近所にある例の雨之屋敷に向かった。
「ここ?」
翼が呟く。
雨之屋敷は、紫陽花の咲き誇る綺麗な庭があった。
しかし屋敷はと言うと、黒塗りの壁にいばらの巻き付いた不気味なお屋敷だった。
小塚君がピンポンを押すと、数秒後に眼鏡をかけた40代くらいのおじさんが出てきた。
「僕たち、小塚君の友達で、害虫駆除の薬について僕たちも聞きに来たんです。」
若武がいつも通りの詐欺師口調で話した。
「では、こちらに。」
おじさんは屋敷に私たちを招き入れた。
応接室に連れてこられて、恭しく注がれた紅茶をすすった。
そして、主人のような人が出てくる。
「君が小塚君たちの連れかね。」
律儀そうな主人は、雨宮馨(あまみや かおる)さんというらしい。
「はい。僕は若武和臣といいます。」
続いてみんなも自己紹介する。
「上杉和典です。」
「黒木貴和です。」
「美門翼といいます。」
「七鬼忍です。」
「立花彩です。」
若武が続けた。
「僕たち、探偵チームやってるんです。それで、少しでも役に立てたらと思って。」
雨宮さんは、頷いた。
「そうか。それは有難いな。じゃあ、よろしく頼むよ。」
そう言って、雨宮さんは出て行ってしまった。
上杉君が言う。
「やっぱ、変じゃね?紹介しただけで戻ってくとかさ。よっぽど忙しいとか?」
ん、なんか話なんかどうでも良いみたいだったよね。
やっぱ、借金?
「どっちにしろ変だよな。じゃ、取り敢えず小塚が見た女性のこと聞いてみる?」
翼の提案に、若武が賛成する。
「オッケ。でも主人、どこにいんの?さっきのおじさんに訊くとか?」
あ、確かに。
でもあのおじさん、イメージ悪い……。