【金の鹿は知っている】
7.歯車が狂う話 瑠璃side
「そういえば大山、あのニュース見た?あの、殺人事件の!」
「おぅ、大麻やらなんやら散乱してて大量に人が死んでたやつだろ?」
「あのね、もう少し言葉を慎んで…」
私が席に戻ると大山さんと長尾さんのそんな会話が聞こえてきた。
『あ、その犯人私です。』なんて心で
言いながら静かに大山さんの隣に腰かける。
「あ、おかえり瑠璃ちゃん。今ねニュースでやってた事件の話をしてたところなんだけど、瑠璃ちゃんも知ってる?」
知ってるも何も私がやりましたけど。
「はい。だけど、殺された人達は違法の取り引きをしていたんでしょう?だったら別に…」
「ダメだよ。」
長尾さんの、静かな怒りを含んだ声に
話を止められる。
「いくら悪に染まった人間だとしても、それが殺していい理由になるわけじゃない。」
「…………そうですか。」
それなことは初めて言われた。
なんと返したらいいかわからず、
結局沈黙だけが広がっていく。
「……あぁ、ごめんね。つい強くなっちゃて。空気を変えようか。」
これだからこういう人は好きじゃない。何かあったらすぐ謝って場の空気を良くしようとして…
「んー…あぁそうだ。大麻といえばね、あの子達のことがあるかな。」
「あの子達ってなんだよ?お前みたいな新聞社の新米記者が子供とどんな関わりあったわけ?」
『新米記者』という言葉に苦笑しつつも、長尾さんは口を開く。
「いやね、ある日新聞社に五人の子供が来てさ、『大麻の栽培と、覚醒剤の製造をしている佐藤という人物を見つけました。』って言ったんだよ。それで話を聞いてみると、五人で『KZリサーチ事務所』というチームを作ってるらしいんだ。瑠璃ちゃんと同じくらいの子達だよ。すごいでしょ?」
そう言うと長尾さんは私に微笑んだ。
『KZリサーチ事務所』…か。
「私…」
考えるより先に、言葉は出てた。
「その人達と…会ってみたいです。」
おぉーーーっ!!!
書いてある、書いてある!!!
やっぱり檸檬は小説書くのが上手…!
…と、いうことを改めて知ったよ、うん。
え、KZと瑠璃ちゃんが会うことになるの?
…読んだばっかりなのに、もう既に続きが楽しみ♪
>>217
見た瞬間に、へたり込むくらいにね!
それは…どうもありがとう……?
檸檬こそ、すばらしい人だよ!!!
嫌味なわけないです、檸檬さま!
ありがとうね。
駄作なものは駄作です!怒らないでよ!事実なの!
檸檬のやつが駄作だったら、あたしのは・・・。