【銀色の心は知っている】
〜プロローグ〜
それは、帰り道でのことだった。
「あの、翼。」
一度立ち止まり、彼を呼び止める。
すると彼もつられるようにして足を止め、私に向き直る。
「なぁに?」
その子犬のような瞳でじっと私を見つめる翼。
「私…私ね。」
一度そこで言葉を区切り、唾を飲み込む。自分を落ち着かせるように、一呼吸息を吐き続きを口にする。
「翼のこと、好きだよ。」
すると翼はうん、と少し頷き
「俺も好きだよ。」
と言い、いつもの美貌で笑いかける。
しばらく沈黙が続き、2人同時に笑いだした。それからは、なんとなく顔を見るのが恥ずかしくて正面を見据えた
まま再び歩き出した。
「若武に知れたら、また怒りだすかもね。砂原のときみたいに。」
「そうだね。小塚君は祝ってくれそうかな。」
「そもそも、皆に話すの?」
「んー、どうしようかな。でも、きっといつかばれちゃうよね。」
「そりゃ、世界一の探偵チームですから。」
そんな会話をしながら歩みを進める。
そして、どちらからというわけでもなく私達は手を繋いで帰った。
なんか一話で完結したみたいだけど
違いますよ〜
続きは明日…!