マイキャラのメモ。

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8:◆SM:2016/08/28(日) 00:36

雪代 いつき過去編

「……で…………じゃ?………う、……」

「……れなら……れ……う。」

「……さん?…父さ?……お父さん!………………お父さん!!」


【第1話〜Unwanted by anyone Minikukiko〜上】

世界から望まれず産まれた子、坂倉 いつき。産まれたときから両親はおらず、あったのはただの無機質な白い壁。
周りには何も無く、ただ白い壁に囲まれていた。
まだ幼い子の興味を引くような物は無く、3歳にもなる子を自由に遊ばせられるように広くもない部屋。食べる、飲むものは鍵のついた扉の小さい窓から送られ(とは言っても味のついていないパンなど)トイレはバケツに、シャワーは一週間に一度も入れないという有様。
泣きも笑いもせず、美味しい、不味いという味覚もわからずに育った。
だが、一つだけ知っているものがあった。それは「痛い」という感覚。
何故こんなものだけ知っているのか?それは時々、白い扉から入ってくる白衣を着た研究員達がいつきを手術室のような場所へ連れ込み、腕に緑色の薬品を投与するなどのことを行っているからだ。
その薬品を投与されると、体中が熱くなり、意識が朦朧とし、頭痛・腹痛を起こし…最後には気絶をする。
目を覚ますと目眩が起こり、立ちくらみがする。そんな薬品を3日に1度投与されていた。
注射の針は太く、鋭く、腕に加減を知らないように入ってくる。薬品を投与されなくても気絶するくらいには、だ。
だが、その少年は耐えた。ずっと、何をされても……


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