……ねぇイリア。本当に苦しい時を過ごさせてごめんね。孤独の辛さは私だって分かっているのに…イリアを苦しめる鎖には気付けなかった。自分ばかりで…いいように力だけを使って…私って最低だね…
(遥か昔、あまりの孤独の長さに苛立ちを覚え、愛している姉にさえ能力を使い、心の奥底に蓄積された怒り悲しみ全てをぶつけていた事を思い出し、それ以上に苦しめていたのはイリアだったのだと改めて発覚しては、相手に顔が見えないことをいいことに、顔を顰めては確かに実態のあるイリアの背を撫でつつ、目に潤いを浮かべて)
イリア
「………そんな事……もう……気にしなくてもいいのに………」
抱き締めているフランから感じられた優しい温もりに包まれながら、別の存在として分離する前に主人格がやっていた事を思い出すと、先程よりも小さく呟いて