でも、そこに広がっていたのは見たことのない世界。大きな樹が一本と近くを流れる小川がひとつ。 大きな樹の奥から小さな影が飛び出し樹の麓に消えてしまった。 「……??」 少女は首を傾げながらも、小さな影が見えた方向へ歩いて行った。少女の影が消えたのは彼女が樹のすぐそばまで行った時だった。