疑問に思ったことは口にせず、心の中に閉まっておくことにしたマリア。
そして、今度は自分が問題を出す番になったので、さっき考えていたクイズを出すことにした。
マリア「本当ですか?ありがとうございます!それでは第3問。
みんなからはあまり好かれていないけれど、それをやると役に立つものはなんだか分かりますか?」
ポリル「こ、これも結構難しそう…!
魔法を使えば楽勝だけど、それじゃズルになっちゃうもんな〜…。」
リボン「フムフム…みんなからはあまり好かれてないけど、やると役に立つものかぁ…。」
マリア「時間制限などはありませんので、どうぞごゆっくり考えてくださいね!」
と、丁寧語を使って話す。
こうして話し方をリボンとボリルと比べてみると、マリアは初対面の人にも失礼のないような言葉で話しているのがわかる。
ポリル「あっ!ポリル、分かったよ!
答えは『学校』!学校はみんなから好かれていないけれど、学校に行けば頭がよくなるじゃない?」
リボン「あ〜!確かに!学校は嫌だけど、行けば頭もよくなるし、色々役に立つもんね!」
ポリル「でしょ〜?」
へっへーん、と胸を張って言うポリルだが、その自信満々な行動はこのマリアの一言で魔法のようにかき消された。
マリア「ポリルさん、残念ながら不正解です…。
ですが、今のは正解に近い答えでしたよ!もう1度、ゆっくり考えてみてくださいね!」
ポリル「え〜!?そんなバナナ…。
……でも大丈夫!今のは正解に近い答えだって言ってたよね!だからそれをヒントにし自力で考えれば、きっと大正解できるっ!!」
リボン「おぉ〜!ポリル、かっこいいね〜!ポジティプだね〜!」
ポリル「ありがとうリボン!ポリルはポジティブじゃないけどね…!」
不正解をして落ち込んだと思えば、ばっと立ち上がって前向きに考える。それを見ていたリボンは、ポリルのことを褒めたたえる。
さすが、いつもポジティブなポリルと言ったところだ(自分がポジティブだということは自覚していないみたいだが……)。
リボン「それじゃあ、頑張って答え一緒に考えよっか、ポリル!」
ポリル「うん!
……あっ、その前にちょっとトイレ行ってきてもいいかな?」
さっきポリルの発言した言葉でリボンもやる気が出たのだろうか、そう言ってポリルの方を見つめる。
しかし、どうやら本人のポリルはトイレに行きたがっている様子。さっき食べていたりんごでお腹でも壊したのだろうか?
このクイズ大会をする前にはすでにりんごが置いてあったので、今まで食べた分を計算するとポリルはりんごを8個くらい食べていただろう。
リボン「あぁ〜、トイレね!行ってきていいよ!
場所わかんなかったらお母さんに聞いてね!たぶん、台所にいると思うから!」
マリア「ポリルさん、いってらっしゃい!」
ポリル「うん!ありがと〜。じゃ、行ってくるね〜!」
マリアがこちらを向いて手を上下に振るのを見ながらそう言い残し、ポリルは今いた部屋から出ていった。