デジタルな価値観、リアルの価値観 -ver2.0-

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4:越後:2017/01/01(日) 13:24

【plorogue 1-2 -404 not found- 早速誤字。のひほほん→のほほん】
ドアの先には当然、声の主が立っている。
その主と言うのが...
「...んん?」
俺の通っている高校...北京浜高校の教師、水上 由奈(ミナカミ ユナ)先生だ。
...ここまで来て、俺はようやく自分がどういう状況に置かれているのか理解した。...いや、遅すぎる。逆に何で今の今まで気づかなかったのか。どんだけ緊急クエスト大事なんだよアホか。
「ありゃ〜、その顔だとまた寝て過ごしてたんでしょう? ダメだよ〜、いくら暇でも仮にもここは部活なんだから〜」
「勝手に決めておいてどの口が言うんですかもう...」
そう、ここは部室であり、今俺は部活中なのだ。
部活、と言うが、大したことはやらない。と言うかやる必要が無い。
何故ならば、この部活は俺が設立したわけではなく、顧問として位置付けられているこの先生が勝手に作り出した部活だからだ。
つまり俺は被害者である。俺は悪くない、社会が悪い。とはよく言ったもんだ。まさしくこれじゃねぇか。

そもそもの経緯は二年生に上がった時だ。
自己紹介カードとか言う小学生のころ誰もがやったであろう謎過ぎるあの制度を、何故か先生の命で書かされることになった。クラス全員。
そこには勿論、名前だとか、生年月日だとかを書く項目がある。
その中には、趣味・特技という項目も当然あった。当時俺は運動なんかも大してやることがなく、たまたまその時熱心にやっていたのがゲームだったので、それをそのまま書いた。
序でに今まで何かで表彰されたことはあるか、みたいな項目があったので、英検とか漢検とか、そういうのと並べてネタで「某太鼓ゲー県大会優勝」とか「某イカゲー甲子園 地区大会準決勝出場」とか色々書いてやったわけだ。
............誤算だった。今ほどあの頃の俺を恨みたいと思ったことはない。
結論から言うと、先生もヘビーゲーマーだった。
俺がネタ(だが事実)で書いた戦績を見て何か降りてしまったんだろう。そのままのノリでどう考えても自己満足の為に作られた部活です本当に以下略がまんま形になったようなこんなぶっ飛んだ部活を勝手に作られた。で勝手に部長にされた。

...これが4月の出来事であり、今は8月。未だに部員は俺だけ。
夏休みと言うこともあって、えもいわれぬ孤独感に満ち溢れている今日この頃である。


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