「お嬢様、着きましたよ」
私はいつのまにか眠っていたらしい。東の山の上に朝日が出かかっている。
目をこすりながら私は、今、私がどこにいるのかを探った。
とんでもない田舎だ。小さなボロボロの工場の前に、車は止まっていた。
「ここは…?」
「なんてことない、辺鄙な田舎の廃工場です。ここに、ナマハゲにならなかった日本中の人が
集まって、作戦を立てることになっているのです。できるだけ、こういう、田舎に集まった方が、
ナマハゲのたくさんいる都会よりもいいと思いまして」
由紀夫さんが、工場の思いドアを、ギイイイイっと開けると、中にはすでに武装した
何人かの人がいた。
思い→重い