2-1. 療養 「夏美、着いたわよ」 お母さんが私のトランクを持って、言った。 うつらうつらしていた私は、席を立つ。 電車で私たちは、××県の♡♡市に療養にやってきた。 「彼処は空気が良いし、友達ができるだろう」 とのお医者さんから言われていた。 ────友達なんてできるわけ無いよ。 お母さんには言えなかったけど、心の中で呟いた。