「姫凜ちゃん!これからよろしくね!私の名前は清野来桜!」
来桜はそう,転入生の深沢姫凜に言った。
「清野..来桜さん..キラキラネ-ムじゃなくて良いね..」
何と,姫凜から驚きの発言をした。
「......え?」
「キラキラネ-ムで..皆からいじめられないもんね..良いね..。」
「な,何を言ってるの..?」
「だから..キラキラネ-ムでいじめられなくて良いねって言ってるの!」
皆が姫凜の方を向いた。
「それはちょっと違うんじゃないの?!」
月がそう,強めの口調で言った。
「待って。月ちゃん。」
心奏先生が言う。
「姫凜ちゃん。ちょっとこっちにおいで。」
心奏先生が姫凜を連れて教室を出た。
「何で..私は,あんなことを言われなきゃいけないのかな..」
来桜が言った。
「私だって..キラキラネ-ムで悩んで..この学校へ来たのに..何で...」
「何で私がこんな事言われなきゃいけないの!」
来桜が怒りと悲しみに耐えきれなくなり,大声を出した。
希星が,来桜を慰める。
「ごめんね..来桜ちゃん..私のせいかもしれない..。」
そう言ったのは,唯だった。
「私..キラキラネ-ムじゃないのにこの学校へ来たでしょ..?実は..」
「私の名前は..『与野本姫凜』,深沢姫凜の名前は..『深沢唯』..つまり..」
「私と姫凜の名前は反対だっていう事..なの..」
唯はそこまでしか説明しなかったが,後で心奏先生が説明した。
唯と姫凜は小さい頃の親友で,姫凜が姫凜という名前が良いと言ったので反対になった,という事。
その時には既に唯はキラキラ学校の入学届けを提出していたため,「与野本唯」という名前で入学したのだという。