『 よろしく 』 一言とともに私のデスクで雪崩のように 崩れる書類やファイルの山。 目に映るその光景はそれとなく予想 していた今日の残業を明確にさせた。 今日も遅くなるな... 反射的に胸ポケットのスマートフォンに 手を伸ばして気がつく。 『 出るわけ、ないか。』 私は一人呟くと、小さな溜め息をひとつ 残して再び仕事に向かった。