脱獄組のカオスな日常。

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179:ナナコ:2019/10/10(木) 16:54

【続き】
いつまでも泣いてはいられない。雷羅と千夏の元へ行かなければ。また被害者が増えてしまう。
幸いにも雷羅は生きていた。
「何、、、?すみれさんどうしたんですか?」
良かった。安堵したがこうしちゃいられない。千夏はどこにいるんだ?何であやちゃんは居ないんだ?
とにかく安全と思われる看守休憩室へ逃げ込んだ。そして、雷羅に全てを話した。
「、、、刑務所内での反乱かなぁ、、、」
「さぁ。でもこの状況はまずいですよ。まだ犯人がいるかもしれませんし。」
そう。室内に入ったことで逃げ場が少なくなったのと一緒だ。かといって無闇に歩き回るのも危険だ。
ドサッ
その音が聞こえたのは部屋に入って数分だった。
雷羅が恐る恐るドアを開けて外を見た、、、
「え、、、千夏、、、ちゃん?」
震えた口調で絶句している。
そこには、茶色いポニーテール。昨日千夏が着ていた服装。確実に千夏本人だ。
しかしその背中にはナイフが突き刺さっており、血の乾いた匂いがする。うつ伏せに倒れていた。
ピクリとも動かず、おそらく死んでしまったのだろう。
「いやあああああああああああ!!!!!!」
パニックになった雷羅がどこかへ走り去った。まずい。一人は危険すぎる。
すぐに後を追ったがもう姿が見えない。
カツッ、、、コツッ、、、
足音がした方を振り向いた。そこには、、、フードを深くかぶったあやちゃんがいた。
「あやちゃん!?ねぇ!雷羅さんがどこに行ったか知りませんか、、、!?」
希望と安堵。しかしそれはあやちゃんの持っていた“もの”で絶望と恐怖に変わった。
銀色の、、、血の付いたナイフ。まさか、、、あやちゃんが?
頭がぐるぐると混乱し、何も考えれなかったがとにかく逃げなければということだけが分かった。
あやちゃんに足の速さで勝てるわけなかったが、そんなのどうでもいい。
一瞬、後ろを振り返ると、怪我でもしたのか片足を引きずりながら追ってきている。私よりも遅い、、、?
その後は覚えていない。無我夢中だったからだろう。気づけば食堂にいた。
「何か、武器になる物は、、、?」
その瞬間、足に“ナニカ”がぶつかった。
下を見ると、、、無残な姿になった雷羅が転がっていた。
血が流れ出し、生臭い匂いが立ち込める。乾いていない涙が落ちていた。
「、、、ハハ、、、やっぱり私には何も守れないんですねぇ、、、」
気づくと後ろにはあやちゃん、、、もとい短い黒髪の目に酷い傷がある少女が立っていた。
背は高く、威圧するような目でこちらを見下ろす。服はあやちゃんの服だったが血塗れだった。
側にはあやちゃんの髪の毛に似ているカツラが落ちていた。こんな奴をあやちゃんと思ってたのか、、、私は。
片手で私の頭を掴み、手にしたナイフを振り下ろそうとする。
その狂気の目を見た瞬間、、、私は安堵してしまった。
ああ、、、やっぱり、、、“貴方”の手は、、、あたたかいんだ、、、、それは絶対に変わらない。
やはり貴方は優しすぎます。だって自らの手で殺めた人にさえ涙を流して、、、
その涙が愉悦なのか悲しみなのかはわかりませんが、優しい貴方なら後者の方でしょうか?
「ねぇ、、、これで良かったんでしょうか、、、」
ナイフを振り下ろす彼女は涙を流していた。

【エンド、、、?犯人は推理して下さい。】


アレクサンドラ ◆96:2019/10/10(木) 16:56 [返信]

……黒幕?


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