雷羅「 御姉さんのところに? 」
幸奈「 そう、御姉さんのところにローヤルゼリーとワインを届けに行って欲しいんだ。私はお父さんのご飯を作らなきゃいけないから… 」
雷羅「 分かった、御姉さんに挨拶もしておくね 」
雷羅「 こんにちは木こり 」
依夢「 こんにちは。今、ちょっと爆弾で木を壊してるんだけど…見ていく? 」
雷羅「 …見る必要が感じられない 」
依夢「 おっと手厳しい、今日は何するの? 」
雷羅「 御姉さんのところにお見舞いに 」
依夢「 御礼参りじゃないんだね 」
雷羅「 喧嘩売ってるの? 」
依夢「 別に、気を付けてね? 」
雷羅「 当たり前だよ 」
彩目「 お早う雷羅ちゃん! 」
雷羅「 午後だけどね 」
彩目「 虎とかライオンとか狩るのは愉しいね! 」
雷羅「 今更ながらにアンタのスペックに反吐が出る 」
彩目「 常識でしょ、完璧だもん! 」
雷羅「 謙遜しないんだね 」
彩目「 過ぎた謙遜は卑屈になるってご存知? 」
雷羅「 …まるで私… 」
彩目「 自覚してるんだね! 」
雷羅「 御姉さんのところに行く 」
彩目「 すみちゃんのところ? 」
雷羅「 アンタの大好きな幼馴染みのところ 」
彩目「 そう、もし困ったらいつでも助けを呼んでね!文字通り飛んでいくから! 」
雷羅「 万能過ぎて気色悪い…! 」
彩目「 箸にも棒にも掛からないね! 」
ナナコ「 どうもこんにちは 」
雷羅「 …貴女誰? 」
ナナコ「 私はね、ナナコって言うんだ 」
雷羅「 どうして獣みたいな耳が付いてるの? 」
ナナコ「 私ね、人体実験されて一部が獣にされたんだ 」
雷羅「 へぇ、ならその中途半端な見目も納得できるね 」
ナナコ「 …中途半端かぁ 」
雷羅「 言いたい事でもあるの? 」
ナナコ「 ううん、ないよ 」
ナナコ「 そうだ、お見舞いに行くんでしょ?お花でも摘んでいったらどうかな? 」
雷羅「 あんな風情に欠ける箱入り娘に花が喜ばれるかは不明だけど 」
ナナコ「 余程御姉さんの事が嫌いなんだね、同族嫌悪? 」
雷羅「 …とりあえず摘みに行く、アンタは死なす 」
ナナコ「 怖いね 」
続く
【続きに期待】