「ほぉう、今本部で噂になってる三雲隊かー。
玉狛第二とは聞いてたけど、身長ちっさいの多すぎだろい。」
と、空閑や千佳を見ながら僕に告げた息吹さん。
「ま、面白そうだから良いだろい!」
と、ポンと二人の頭に手を置く。
「で、きょーすけきょーすけ、レージさんレージさん。」
と、ちょいちょいと手招きで烏丸先輩とレイジさんを呼ぶ息吹さん。「なんスか」とスススと近寄る烏丸先輩。
「コイツら、強いなぁ!
京介とレイジさんが鍛えたのか!?」
と、僕ら三人をまとめて言う息吹さん。コクンと頷くレイジさんと烏丸先輩。
「一応小南先輩も鍛えました。」
と、烏丸先輩が一言付け加える。「一応ってなによ!!」と嬉しそうに反論する。
「まぁ遊真はネイバーっぽいからつえーだろい。『インサイド』使わなくても分からぁ。
っつーか修のステータスかなり上がってるけど、これは京介かな。
んでもって千佳のトリオン量ヤベェだろい、反則だって。」
と、ペラペラと僕らを見つつ、話していく息吹さん。
でも、
「ねぇ迅さん。きさらぎ先輩はなんでこんなに俺達の事が分かるの?」
と、空閑が聞いた。すると
「息吹のサイドエフェクトだ。」
そこまで言うと、宇佐美先輩が解説をする。
「息吹さんのサイドエフェクトはさっき息吹さんが言ったように
インサイド
『視覚』って言うの。
これ超便利なんだよね〜。
一目自分の意思で見れば相手のステータスが完璧に表示される。
名前、歳、星座、血液型、生年月日、特技、攻撃力、防御力、知力、体力、得意な事。
アタッカーか、スナイパーか、ガンナーか、シューターか。
現在のトリオン量、以前のステータス、現在のステータス。
スタミナ、テクニック、ジャンプ力、スピード、身長体重、好きなもの。
これが分かっちゃうの。」
宇佐美先輩が言うと、千佳がこう言った。
「それなら読心術じゃないですか。」
と。それは僕も思う。
すると宇佐美先輩は
「うぅん、分かるのはさっき言った物だけ。
相手の心理とか内心、本音とかは分かんないし、息吹さん口鉄壁並に固いから個人情報も流れない。
オマケにあの性格でしょ?
本部でも人気高いの。あの風間さんまで息吹さんの事認めちゃってる。」
と、どうだウチの息吹さんはすごいだろー的な顔をして僕達に言った宇佐美先輩。