「ホアァァァタアァァァ!!!」
さっきから、僕はこの光景を何度見ただろう。神楽ちゃんが、モグラ叩きで本気を出してるのに一向に当たらない…
ついに拗ねてしまった
「神楽ちゃん、そんなに拗ねなくても…」
「拗ねてねェアル…」
いや、完全に拗ねてるよ!ふてくされてるし!そう言えば、さっきから茅野とカルマ君、高杉君がいない。どこに行ったんだろ…
「渚ー!神楽ちゃーん!」
しばらくベンチで待っていると走って来る3人がいた。
手には大量の…お菓子!?
「これね、3人で神楽ちゃんのために取ったの!あそこのUFOキャッチャーで!」
茅野が指差す方を見ると、確かに景品が一個もないUFOキャッチャーばかりだった。それより、お店の人泣いてるよ!
「でも、神楽ちゃん1人じゃこんな量…」
「なんか言ったかァ?」
すると、高杉君がきょとんとした顔でこっちを見て来た。
「いや、こんな量神楽ちゃん1人じゃ食べられなんじゃって…」
「それなら心配ねェよ」
高杉君が顎で指す神楽ちゃんを見ると
「何のことアルか?」
袋の中にパンパンに入っていたお菓子をペロリと食べていた。
「え…ええぇぇぇぇ!?」