_艦隊これくしょん_黒い旗の軍艦(いくさぶね)

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28:摂津ブーン:2016/09/26(月) 17:43 ID:r1A

今回も素晴らしい…


Sin:2016/09/26(月) 23:18 ID:2J6 [返信]

恐れ入ります〜。好評を頂けて何よりでございます!
宜しければ、続けて御覧くださいませ!

【本編】
そしてまた暫く後、二人の姿は浴槽の中にあった。淑やかな佇まいで座り込む龍田と、大の字に体を開いて寄りかかる天龍の姿は対照的であった。似ているのは精々、揃って水に浮かぶグラマラスな二人の双丘位のものである。
龍田の直塗りとマッサージが効いたものか、傷口はすっかり薄くなり天龍は気持ち良さそうにため息をついた。
「はー……色々言ったがありがとうな?おかげで明日にはもう出撃できそうだ。」
「だーめ。一日くらい養生するべきよ。提督もそう言うわ。見た目は大丈夫でも、きっと開いちゃうわよ?」
傷口のあった場所を指でなぞりながら忠告する龍田。天龍の危惧は半ば当たってしまった。
「やっぱりか……ま、心配かけた手前我慢してやるがよ。」
「良かった♪明日は私も非番だし、ずっと一緒よ……天龍ちゃん……うふ、うふふ♪」
「は、はは……明日は忙しくなりそうだぜ……。」
他意は無いのだろうが、滲み出る姉妹愛が重くのし掛かり、天龍は乾いた笑いを漏らした。
「忙しくなるの?出撃はさせないから……♪」
「わわ、分かってるって!そうじゃない。お礼参りしなきゃならねえからよ。」
「お礼参り?」
「ああ、あの出撃の時なんだが……どっかの艦娘が助けてくれたんだ。たぶん他所の鎮守府の奴だと思う。」
首を傾げる龍田に説明する天龍は、湯から出した腕を手先に向けて撫でていく。
「手当てだけされてほったらかしとか、詰めの甘ェ奴だったがよ……それでも、命助けられたんだ。ありがとうの一言くらいは、な。提督に聞けば探してくれるだろ。」
「帰りは明日になるらしいけれどね……。私も、一緒に行っていいかしら。私からもお礼しなきゃ。おかげで今、天龍ちゃんと一緒にお風呂入れてるんだから……。」
「ああ、来いよ……。」
天龍の肩に寄りかかる龍田。微笑みながら龍田を抱き寄せ、妹の頭に頬擦りする天龍。穏やかな、二人きりの時間……。
「天龍ゥゥゥゥゥッ!」
……は、血相を変えて浴場の扉を勢いよく開いた、一人の男性が幕を閉じてしまった。
「……オイ提督。」
「……あら〜♪提督?」
白い目で迎えられた制服の男は、横須賀鎮守府司令、戌走宗一であった。
「よ、良かった、無事なんだな……。」
「テメーの心配したほうが良さそうだぜ。」
拳を握り、指の間接を鳴らす天龍。
「わざわざ女湯まで?御苦労様〜♪」
先の安らぎとは異なる、威圧感漂う笑顔の龍田。
「あ」
自身の不手際に気付いた戌走提督。
その夜、浴場からは悲鳴と水飛沫の音が絶えなかったという……。
「いくら心配とはいえ、浴場まで見に行くかなー、普通。教えたのはアタシだけどさ。」
「北上さんは悪くないわ。普通に考えてしないもの、そんなこと。」
「だよねー。」

【一章:完 】
【次回:二章】【続】

・めとがさ
いきなり登場の提督。20代のホワイト提督というくらいしか設定がない。
最後の一言は誰でも良かったけど、他人事っぽく話せる北上さまにした。
あとサイコレズ妹繋がり。
次回から話が動く……かも。


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