僕らの奇跡のイントロが流れ、すばるくんのソロパートが始まる
「僕らが望む奇跡へ…」
そのままサビまでいって、振り付けもぴったり!
これなら、最強のコンビになる!
よし、もっとここをこうしてっ…。
油断したときだった。
「きゃっ!」
足をひねって、思い切り床に倒れ込んでしまった。
痛い。凄く痛い。
「大丈夫か!?」
すばるくんがすかさず来てくれて、起こしてくれる。
「大丈夫!これくらい…」
そう言いながら立ち上がろうとしたとき、痛みがじわっと走った。
「痛っ…!」
「…行くぞ」
頭上で声がした途端、体が軽くなった。
よくみると、お姫様抱っこをしてもらっている。
「やだ!」
そうバタバタ暴れたのも、足が痛くて通用しない。
こんな大事な時期に、何しちゃってんの!私。
「ごめんね…」
ただそれだけが心に響いていた