「とわこちゃん、最後の手を広げるアレなんだけどさ」
不意に話しかけられて、返事に手間取った。
とっさに「はいっ！」と言おうとしたのに、少し遅れてやっと出た言葉は
「な、は、はい……」
急だったから小さな声で、つまらなさそうに。
……なんてことは意識してないけれど、そうなってしまったのは確か。
「あれ、もうちょっと体重かけて良いよ」
かほちゃんは、それを気にしてはいないっぽい。
逆に気にする人の方が珍しいのかも……なんて思ってもみたけれど、もしかほちゃんが不快だったら……と考えるとひどい自己嫌悪の気持ちに侵されて。
「あ、わっ……分かった！」
明るい声を意識したら、裏返った……。
謎のバックアップ用